てならい堂では自分にとって心地よく、社会にも環境にも良いことをしていると感じられる生活を、”こころよい生活”と呼んでいます。これまでもそれを知るための様々な機会を模索してきましたが、さらにさらに自分たちにとって”こころよい生活”を探すために、季節ごとにテーマを決めて、取り組んでいます。

2021年秋のテーマは「五感を使ってつくる」です。

皆さん、こんにちは!スタッフのリムです。先月は仲間の伊勢の文章を読み、私も当たり前すぎて普段何気なく使ってる五感について少し考えてみる時間を持ちました。特に私は10月から11月の1ヶ月間和紙の産地となる埼玉県、小川町に行ってきました。そこで職人さんたちがどういう風に五感を使って紙を作っているのか直接みることができました(以前私が書いた「五感で作るということ」に詳しく書いたので皆さんにぜひ読んでいただきたいです!)。

さて、皆さんはこの1ヶ月間何か素敵な発見はありましたか?今月も引き続き皆さんと一緒に生活を見直し、こころよい生活に近づきたいと思います。てならい堂では五感たっぷりの体験を開催しております。ぜひ気になる体験がありましたら参加してみてくださいね。

10月の特集ページはこちら
11月の特集ページはこちら

 「五感を使ってつくる」12月の話題。

1)試行錯誤を重ね、自分の感覚を信じるようになる

2)自分の感覚を信じるようになる“てならい”

・地産地染!新宿産、ハンカチの藍染めワークショップ

・年初めに!本革で作る“がまぐち”ワークショップ

・味噌蔵と繋がるオンライン100人味噌仕込み

3)“五感を使ってつくるについて考えてみる(てならい365日のススメ


1)“試行錯誤を重ね、自分の感覚を信じるようになる”

今年は自分で作ったしめ縄を玄関に飾ろうと思い、一回も作ったことのないしめ縄を作ってみました。先生の作ってる姿をみると簡単そうに見えましたが、そうではなくて私の手は行き先を知らずおずおず、汗はだくだくでした。頭の中では先生と同じくカッコよく麻を縒っているのに、思う通りにはできず焦りましたね。

だけどしめ縄を作るためには太い縄が2つ、細い縄が一つ必要だったのでやっていくうちにだんだんコツつかめてきて少しずつ落ち着いてきました。先生に教えていただいたことをゆっくり真似していくうちに少しずつ形がきれいになってきました。

できたしめ縄がこの上の画像のものです。ふむふむ・・・初めてにしてはいい感じではないでしょうか。もちろん所々気になる部分はありますけどね。「今度は麻の縄をこういう風に巻いてみるか」など頭の中で作る過程を想像してみました。今度はもっとうまくいく気がします。

前回「五感で覚える」という表現を使いましたが、それは「体が」感覚を覚える、つまり、「身につける」ということですよね。何回も重ねていくことで自然と体がすっと動く、そのようなことが起きると嬉しくなります。頭で考えてから体を動かすのではなくて考える前に動いてしまう。

頭より手が先にあるその感覚を私は大切にしたいです。その感覚は一回きりでは習得できないことで、何回も何回も繰り返してやっていきながら少しずつ自分が思う理想に近いものを作っていくこと、そこには自分の好み、趣向、性格などがすべて溶けこまれています。だから手の動きに任せて作っていくと自分と向き合うこともできると思います。

てならい堂では五感を使って作るてならいをたくさんご用意しておりますので、ホームページの「てならいページ」をぜひ覗いてみてくださいね。


2)自分の感覚を信じるようになる「てならい」

・地産地染!新宿産、ハンカチの藍染めワークショップ  

草木染めの代表格ともいえる藍染め。てならい堂では染め体験でいつもお世話になっているおちあいさんの敷地で採れた藍の葉を乾燥させた藍を使ってハンカチを染めるワークショップを開催します。

今回体験する乾燥葉染めは、還元反応で藍の色素を沈着させて染色を出します。今まで夏にてならい堂で開催してきた「藍の生葉染め」では出ない濃紺にも染められます。生葉染めの工程とは全く異なって使う水の温度や染める時間などによって染め上がりが変わってきます。それは正解のない自由な作り方で、たくさんの経験を重ねていくたびに全て違うものが得られる不思議な経験になると思います。

寒い季節にみる目まで涼しくなるようなこと青色は寒くて縮こまった体に、爽快感を与えてくれそうですね。そしてこのように染められたハンカチは実生活でも使えるのでより楽しいと思いますよ。少しでも気になった方はぜひ詳細をご覧くださいね。

【てならい】地産地染!新宿産、ハンカチの藍染めワークショップ

・年初めに!本革で作る“がまぐち”ワークショップ

どの家庭にも一つ以上はある(もしくはあった)のではないかと思うほどに普及していたお財布の代表格、がま口。近年はカードの普及で長財布の需要の方が伸びていますが、使い勝手の良さからみると断然がま口の方が一番ではないかなと思います。

小銭を入れるでも、小さなものを入れるでも使いやすいがま口をご自身で作ってみませんか?革を直接目で見て触ってから選んで、縫って、口金をつけて・・・パチンと気持ちいい音が響くがま口にしましょう。使い込むほどに味わい深くなると思いますよ。

ご興味のある方は詳細は下のリンクよりご覧くださいね。

■ 【てならい】年初めに!本革で作る“がまぐち”ワークショップ


・味噌蔵と繋がるオンライン100人味噌仕込み

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ゆでた豆がやわらかくなったか指で潰してみる。塩と潰した豆の触感の違い、香ばしい豆の匂い、できた味噌の色など。五感をたっぷり使って味噌を仕込んでみませんか。

てならい堂の味噌仕込みは、新潟は新飯田地区で80年続く丁寧に味噌づくりを続ける『糀屋団四郎』の4代目藤井さんに教えてもらいます。今回作るのは、日本の味噌の8割を占めるといわれる米味噌。そのまま食べても美味しいくらいの大豆、糀(米)、塩だけを使って、さらに美味しい味噌を作ります。

仕込んだお味噌を一番美味しく食べるためには約1年くらい熟成するまで待つのがおすすめです!五感を使ってつくったお味噌を食べるという楽しみの前に、待つ楽しみがあるのも、味噌仕込みの醍醐味ですね。

この特別な体験にご興味のある方はぜひ下のリンクよりご覧くださいね。

【てならい】味噌蔵と繋がるオンライン100人味噌仕込。2022年春


3)五感を使ってつくってみる集まり(てならい365日のススメ)

いかがでしたか。皆さんに藍染め体験、わらでしめ縄飾りづくり、味噌仕込み体験をご紹介しましたが、これ以外にも五感を使ってできる体験はもっともっとあると思います。みなさんも一度、五感を使ってつくるということについて考えてみませんか?意外な発見があると思いますよ。

この3ヶ月、自分の手で、五感をたっぷり使って何かを作ってみることに考えてきました。てならい堂ではそうやって自分の生活を見つめ直してみる機会を、「てならい365日」と名付け、皆さんにオススメしています。会場は自宅ですし、参加者は今日はおひとりですけれども、これだってひとつのワークショップと言えると思います。

やり方はとても簡単。ノートを用意して、テーマについて書き出してみる、以上です。けれど騙されたと思って書いてみてください。書き出された文字を見ていると不思議と次々と新しい考えが思い浮かぶものです。

そうやって自分の考えを進めていくことが、自分にとっての「こころよい生活」を見つけることにつながると思うんです。そして、はっ!とした気づきがあったら、ぜひてならい堂に共有してください。メールでもいいですし、てならいに参加した時や、ひみつの小店に来た時に、そっとスタッフへ教えてください。

もしかすると同じワークショップに参加した人も、実は自宅でてならい365日に取り組んでいる仲間で、お互いに共感できるかもしれませんよ。

よーし、ちょっと考えてみようかな。と思ったあなた!今回は、「五感を使ってつくってみる」を考えるにあたり、まずは2つのことを考えてみてはどうでしょうか。

①作ってみたいものについてまずは考えてみよう:
ご自身で作ってみたいものはありますか?そのものはどうやって作ることができるか想像してみましょう。そしてどの感覚を使って作ることができるかも考えてみましょう。そして実際に作ってみてどうだったのか、今度また作るんだったらどう改善できるかも一緒に考えてみるといいでしょう。

②触覚に集中してみよう:
前回は周りから起きることを耳で聞き取ることを試みてみました。今回は触覚をたっぷり使ってみましょうか。味噌の触感、藁や麻などの滑らかで硬い感じの質感などなど。その触感の違いを細かく分けて感じてみましょう。

この2つではなくてもいいので、「五感」ということばに触れ、気づいたことをノートに書き出してみてください。どんなノートにでも構いません。構いませんが、形から入りたいという方(笑)向けに、てならい365日専用ノートもありますよ。

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さて、色々と「五感を使ってつくる」についてご紹介してまいりましたが、いかがでしたか。

「五感を使ってつくる」取り組んでいる方も、気になってくれている方も!これからてならい堂と一緒に五感をたっぷり使ってみませんか。今後、てならいの参加者募集とともに、てならい便り(メルマガ)にて随時このテーマについてご案内していきますので、まだの方はぜひこちらからをご登録くださいね。

「こんなことも知りたいよ」みたいなご要望あれば遠慮なくお問い合わせフォームやメルマガにご返信ください。

今月も皆さまのご参加をお待ちしています。てならいの会場で、神楽坂(ひみつの小店)で、色々とお話ししましょう!

自分で作ると思うようにいかない
次はこうしよう、と考える
今とちゃんと繋がる感覚
自分の感覚を信じるようになって、
五感が自分を育ててる