こんにちは。てならい堂スタッフのまるです。
関東では梅雨も明けて、ついに夏が来ましたね。

てならい堂では、7月にはじめての「拭き漆」ワークショップを行いました。

漆は古来から塗料、接着剤、防水剤として利用される万能樹液。機能性もありながら、質感や光沢には何とも言えない美しさがありますよね。

まだ雨もふり続ける中、4名の方々にご参加いただきました。

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2回にわけて行われた拭き漆ワークショップ。1回目は木地調整から実際漆を塗るところまで、2回目は目止めをし、さらに漆を重ね塗り、漆道具セットとともにお持ち帰りいただきました。

先生は金継ぎ教室でもお世話になっている梅澤先生。おうちに帰ってもやりやすいよう、終始丁寧に教えていただきました。

 

木地調整img_6035

初めに2種類のサンドペーパーを使って、表面を整えます。粗い目でやすって、細かい目で表面をきれいに仕上げていきます。

やすった木の表面は、触ると気持ち良い滑らかさ。この時点ですでに表面の見た目、手触りに個性が出て、おもしろいです。

 

漆塗り

img_6046表面を整えたら、いよいよ漆の登場です。

直接触ってかぶれないように、しっかり手袋をつけます。

チューブから出た生漆は優しいクリーム色。空気に触れると徐々に茶色くなっていきます。

刷毛を使って生漆を塗って、木地に吸わせる工程です。ひと塗りひと塗り丁寧に塗りたくなりますが、なるべく手早く塗るのがコツです。

 

拭き取り

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漆を塗ったらすぐにウエスで表面を拭き取っていきます。

漆が残っているとムラになりやすいので、まんべんなく拭き取ります。

せっかく塗ったのにもったいない!そんな気持ちを抑え、しっかり拭き取ります。

 

あっという間ですが、今回はここまでです!

工程自体は単純ですが、時間をかけてひとつひとつ行いました。

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最後に漆風呂と呼ばれる状態で、お皿を来週のワークショップまで寝かせます。

漆風呂は温度20度以上、湿度70%前後の状態が理想。難しく聞こえますが、段ボールなどおうちにあるもので再現できます。

使った刷毛はご自宅にあるサラダ油などの不乾性油で洗い、そのほかの道具もテレピン油で拭いて片付けます。

 

おうちにあるお箸や器も自分で塗れるよう、しっかり片付けまで教えてもらえるのが、てならい堂のワークショップです。

来週まで寝かせるお皿に思いを馳せ、次回は目止め工程から始めます。