皆さん、こんにちは。てならい堂スタッフのリムです。お元気ですか?

九州地方はすでに梅雨入りになったようですね。統計史上2番目に早いと言われていますと。今年の夏はさらに長くなりそうですね。てならい堂では夏の暑さに負けないような、そして夏を満喫できるような夏企画もいろいろ考えていますのでぜひお楽しみにしてくださいね!

さて、緊急事態宣言で中止になった「和裁教室〜はじめての運針〜」が再開されました。今日は運針体験の様子を皆さんにお伝えしますね。

とても感動しました!

とても感動しました!

その前に、余談なのですが、話したいことがあります 笑。今回参加された方が韓国の指抜きや針ケースをお持ちになっていて、「リムちゃんに見せたくて持ってきましたよー」と言ってくださったのです!とても嬉しくて嬉しくて。

あ、ご存知ないの方もいらっしゃると思いますが、私は韓国人なのです。コロナで最近国に帰れていなくて、これを見てすこし韓国のこと感じられました。ありがとうございます。

早く自由に旅行で行き来できるようになるといいですね。祈ります!

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ごめんなさい、前置きが長くなりました。では、いよいよ本題です 笑。

和裁の基本であり、基礎になるのがこの「運針」です。布を真っ直ぐに縫う技術で、主に着物を縫う際に使われます。教えてくださったのは、仕立て屋ユニット「ツヅクキモノ」の瑠美先生。今日は皆さんにゆっくりと運針のやり方を身につけながら、可愛い縫い目のあるふきんを作っていただきます。

最初は練習がてら、白い生地に針だけでエア縫いをしてみます。針の握り方などを習い、慣れてきたらいよいよ布に縫います!

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白い布を彩る多彩な糸!それだけでも十分可愛いですね。糸があると縫い目が気になりがちですが、今はそれは気にしなくて大丈夫です。それよりは手の動きや針の握り方など基本になるものを覚えることが最も大事ですよ。もちろんさりげなく出てしまう先生の技を見てしまうとちょっと焦りますけどね 笑。

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でもこの縫い目はご自身で縫ったもの、ぜひたっぷり可愛がってください。個性のある素敵な縫い目ですからね。その上、自分の中でリズムをとりながら進めるのも上手になるコツだそうです。誰も気にせず、自分のペースで進めることがこの運針の大事なポイントなのかもしれませんね。

ツヅクキモノの瑠美先生の可愛いオリジナルスタンプを押したスターターキット!毎回違う色、柄を押しているので同じものは一つもないですよ。

ツヅクキモノの瑠美先生の可愛いオリジナルスタンプを押したスターターキット!毎回違う色、柄を押しているので同じものは一つもないですよ。今回はなんと、動かない鳥と知られているハシビロコウが笑

ところでここで気づいた方もいらっしゃるかと思いますが、「和裁」と「洋裁」、名前が違いますよね。何が違うかというと、まずは洋裁はいわゆるミシンで縫って、ほどけないようにしっかり縫うのが特徴です。直線でも縫いますけれども曲線で縫ったりもします。反面、和裁はほどけやすく縫うのが特徴ですね。時に曲線で縫うこと(えりを縫う時とか)もありますが、基本直線で縫います。ほどけやすくすることでボロボロになった布をほどいて他の布と繋げて新たな用途にしたり、袖の長さを調整したりできます。和裁には長く使い続けるために昔の人たちが工夫した知恵が込められているとも言えます。

今ちらっとお話したように原理が違うので和裁は洋裁と違う針やまち針を使います。てならい堂では和裁で使われる基本的な道具を揃えたスターターキットをご用意していて、この可愛い木箱に縫うための道具一式が入ってます。ワークショップが始まる前に先生たちは毎回この箱の上にスタンプを押しますが、それもまたとても可愛くて、みるたびに「カワイイ!」連発です。笑

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スターターキットにはこの可愛い針山もついています!これもツヅクキモノの先生たち作っていますの毎回違うデザイン!です。ちなみにスターターキットは運針教室参加の際にご購入できますよ。

皆さん縫い始めると夢中になりますが、その中でも「思い通りに手が動かない!」とか「あら!針折れちゃった!」と、苦労する声が聞こえてきます。けれどもそれから黙々と針を動かす間にだいぶ皆さんの縫い目が安定してきます。少しずつ自分ペースでコツを捕まえている感じがしますね。ではこのタイミングでふきん作りに入りますか!

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運針教室で使われる布は多くの人々にてぬぐいに触れてもらう機会を作るため、「注染育プロジェクト」という取り組みをされている「にじゆら」さんよりご提供いただいています。

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和裁の特徴の中で一つは終わり方!和裁は「裏も美しく」です。三つ折りに折りこんで見えるか見えないかくらいの縫い目で留めていきます。見えないところを縫うということが少し難しいですが、仕方がわかれば浴衣や着物などの裾上げも綺麗に仕上げられますよ。

最後に端の始末の仕方を教わって、ひとまず完成です。ここから先はてぬぐいを糸で埋めるだけ。縫いながらだんだんご自身の成長が見えることになりますよね、きっと。色を変えながらでもいいですし、一色で縫ってもいいですし。決まったことは何もないので気が向いた時に好きなように進めばそれでよいです。

ふきんの全面が埋まるくらいまで縫った頃には運針の技術がかなり身についているはずです!一度身につけてしまえば、何年後でも手が覚えていて、一生ものの技術になるでしょうね。運針の技術さえ身につければ本当になんでもご自身で作れますし、暮らしがもっと楽しくなるのではないでしょうか!

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これで運針教室は終了です!この運針が身につけられたら次は小物作りもできるようになります。

先もお話したように、和裁は基本真っ直ぐ縫うことしかないので作り方は割とシンプルです。好きな布を選んでつなげて真っ直ぐで縫ったら実際に使えるものが出来上がりますよ。(こう書いてしまえばとても簡単そうに聞こえますね 笑)運針をやってみてもっと作ってみたいと思った方がいらっしゃればぜひ小物教室の方も覗いてみてくださいね。

参加者の皆さん、瑠美先生、ありがとうございました!  

次回は6月8日(火)開催予定です。気になった方はこちらからぜひチェックしてみてください!