つかう人とつかわない人。暮らしに差が出る香りの世界

香木を使った香りの世界は、日本では1400年の歴史があります。

香木を使った香りの世界は、日本では1400年の歴史があります。

すごく個人的な感覚なのですが、香りの記憶って不思議だなと、いつも思っています。

目で見た景色や、耳で聞いた音楽は鮮明に思い出すことができますが、匂いって、どんな匂いだったか覚えているものの、鮮明に再現することはできないですよね。

けど、同じ匂いをかげば、これは前に嗅いだことあるというのは、ちゃんと覚えています。

香りを嗅いだ時に、前に嗅いだシーンの記憶が呼び起こされることもあります。

嗅覚は他の感覚と比べても原始的だそうですが、その分、人間の本能的な部分に直結しているのかもしれませんね。

そんな香りの力を意識的に生活に取り入れていくことは、案外と手軽に、暮らしに豊かさを加える一つの方法なのではないでしょうか。

今、暮らしの中でどのくらい「香り」を楽しんでいますか。

今回は、「美しいカオリを、美しいくらしに。」をテーマに、日本の素晴らしい香りを現代のライフスタイルに合う様にアレンジすることを提案している『Juttoku.』さんと一緒に、「お香」に親しむワークショップをご用意してお待ちしています。

ほのかに香る、におい袋つくりのワークショップ。

カバンにポケットにそっと忍ばせる「におい袋」を完全オリジナルで。

カバンにポケットにそっと忍ばせる「におい袋」を完全オリジナルで。

全て手で染められた二葉苑さんの生地。これ自体が貴重です。

全て手で染められた二葉苑さんの生地。これ自体が貴重です。

ひとつめは、染め屋さんとコラボしたワークショップ。

「香袋」作りのワークショップ、「におい袋」作りと言った方がイメージが湧くでしょうか。

日本古来の「お香」を学び、オリジナルの「におい袋」を作製してもらいます。

日本の香の世界は、6世紀に淡路島に香木が漂着したという記録があるそうで、白檀や沈香といった香りの良い「香木」をすりつぶし、これを炊いたり、水を加えて練り香の形にして楽しむものです。

仏事用の「線香」もこの一種です。

ワークショップでは、10種類程度の原料の香りを実際に嗅いだり、その効能を学んだ上で、ひとつはお勧めのレシピに従って、ふたつめはお好きな香りを自分で調香してみて、2つの香袋を作ります。

また、入れ物となる袋は、落合で90年続く染め屋さんの生地の中から好きな物を選び、自分で手で縫って作る、正真正銘手作りのオリジナルにおい袋となります。

香料は、日本のお香生産の90%以上を占める淡路島で職人の手によるもの。

日本に息づく、香と染めのコラボのものづくりを楽しんで下さいね。

「美しいカオリを、美しいくらしに。」

今回は、様々な香りにまずは触れてもらいたい、そして調香する楽しさを味わってみて下さい。

神楽坂を早稲田方面にくだった天神町に構えるJuttoku.の素敵なお店。

神楽坂を早稲田方面にくだった天神町に構えるJuttoku.の素敵なお店。

今回、講師を務めていただくJuttoku.さんは、もっと日本の暮らしの中に気軽に香りが取り入れられるよう、ともすると古典的で形式張りがちな香を、現代のライフスタイルにアレンジして提供しているブランドです。

その商品はまるで和菓子の様なかわいさ、高いデザイン性で各種メディアにもひっぱりだこ。

かつてはサラリーマンをしていた代表の井口さんは、かなりのハードワークをしていた時期があって、その時の経験から、香りで心を、仕事を、暮らしを整えることの大切さに気付いたそうです。

働き方を見つめ直す中で、一念発起、香りを広めるという使命をもって起業をし、今のJuttoku.のブランド立ち上げに至ります。

Juttoku.の由来は十の徳があると、香の効能を説いた「香十徳」から。

肌に直接大量の匂いを掛けるような西洋的な香りの世界とは違い、部屋に薫きしめたり、衣服に移らせることが主流である日本の香は、やはり日本人的な感覚の表現でもあります。

日本のさりげない香りを嗅いだ時に、ふっと心が落ち着く感じ、時間の流れがゆっくりになるような錯覚を体験したことがありますよね。

その場の空気を、時間の感覚をも扱うような、奥深い香の世界を学ぶ最初のきっかけ。

ぜひご参加下さいませ。

Juttoku.さんの月待ち香。目で見ても楽しい香りのアイテム。

Juttoku.さんの月待ち香。目で見ても楽しい香りのアイテム。