てならいのタネ”シリーズ、第3弾の公開です。

突然ですが、みなさんは、自分の身の回りで、昔から長く使っているなぁと感じるものはどれくらいありますか?

いざ、おうちの中を見渡してみると、あれ、案外少ない・・?という方もいれば、あれもこれもあの時から使っているなぁ、なんてその道具に出会った時のことに想いを馳せる方も、いるのではないでしょうか。

てならい堂でも、これまで様々な体験を通して、多くの道具に出会ってきました。まな板・フライパン・箒・座布団・・・などなど。

使う頻度に差はあれど、せっかく使う道具なら、お気に入りのもので、なるべく長く続けたいもの。

ということで、今回、第3弾のテーマは、道具の「長持ちの秘訣」です。

みなさんが使い続けている道具のお手入れの仕方や長持ちの秘訣について一部ご紹介しつつ、道具を「使い続ける」ということついて、一緒に想いを馳せていけたらなと思います。

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今回みなさんにお聞きした中で、よく出てきたものとしては、台所用品に関するものが多かったです。大きく素材別に、みなさんがよく使いそうなものTOP2をピックアップして、ご紹介いたしますね。

①鉄の道具(フライパンや鍋など)

お手入れ方法:

・くっつくなーと思ったら油で火入れして使うと無敵になる。

・洗剤で洗わずに、たわしで洗う。きちんと乾かす。油を塗る。

(鉄のフライパン&中華鍋は本当に丈夫なので、うまく使い分けてフッ素フライパンの登場回数を減らすという方も。)

②木の道具(まな板やカラトリーなど)

お手入れ方法:

・直射日光に当てての天日干しはよくないそうで、たまに外で陰干しする。

・風通しの良い場所に保管。汚れたらすぐに水洗いして干す。

・塗装がないものの場合は、やすりで削ってオイルで仕上げる。

その他、包丁を定期的に研いだり、冬物コートは着た後に洋服ブラシでブラッシングしたり。陶器の場合は、破損を防ぐために収納時にクッション材を挟んで保管したり。

そんな風に、みなさんから寄せられたお話をみて、日頃からのちょっとしたことに、気をつけていらっしゃる方が多いのだなぁと感じました。

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これらに共通することではありますが、ちょっとした日々の積み重ね、気づいたらやる。

そういった習慣が、楽しく日々できるようになってくると、自ずともの持ちも良くなるのかな、と思いました。

ここから少し話が膨らみますが、

それこそ、まだプラスチックなどがなかった時代、「鉄」や「木」を使った道具は、よく人々の生活の中で活用されてきました。

江戸の職人技術はとても優れていたと、はよく耳にしますが、そういった時代から、「長い間使い続けること」「修理を前提とすること」で、道具というものはつくられてきたのではないでしょうか。

近代的になるにつれ、修理を前提としたものではなく、新しく買い換えること前提になってきたと感じるのは、気のせいでしょうか。

どんどんと買い換えて新しいものを買っていくのではなく、自分でできる部分でできるだけまめにお手入れをし、自分では手の届かないものは、つくり手さんやできる人に直してもらう。そして、使い続ける。

面倒に思わず、こういったことをコツコツと積み重ねていくということが、当たり前かもしれませんが、道具と向き合っていく中で大切な要素なのではないかなと思います。

元通りにきれいに戻らなかったとしても、その、使用感すらも楽しみに変えていく、形を変えて使い続けていく、そんな心持ちも、わたしたちの中にあったら、より生活が楽しくなるのではないでしょうか。

「お手入れ」というくらいだから、手をかけて、道具を育てていくような、そんな楽しみ方も、大事にしていけたらいいなと思いました。

今回、答えてくださった方の中にも、

「長持ちの秘訣ではありませんが、長い間もっているものとして、同じタオルケットが安心するので小さい頃からずっと使用しています。」といった方がいらっしゃいました。

もしかしたら、長いこと使っているということなので、よれよれになっているかもしれません。

でも、そのものに、時間が蓄積されていき、愛着が湧いて、なくてはならない大事なものになっていく。

そういうものが、一つずつ身の回りに増えていったら、より心地よい生活になるんじゃないかなぁと思いました。

長く使い続けるって、そういうことなのかも。

さて、第3弾のてならいのタネは、以上となります。

いかがだったでしょうか?

ちょっと堅苦しくなってしまったかもしれませんが、少しでも、「使い続ける」ことに関して想いを馳せるきっかけとなりましたら幸いでございます!

次回も、来週水曜日公開予定です。

ちょっとした”タネ”をみなさまにお配りする“てならいのタネ”シリーズ。

引き続き、次回もご覧いただけたら嬉しいです◎