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衣服や布団の側地などの使い古した布を、ひも状に細く裂き、よこ糸として織り上げる「裂き織り」。

今回、この裂き織の魅力を教えてくださるのは、岩手・盛岡で裂き織りを使った新しい感覚の日用品を開発・製造する「幸呼来(さっこら)JAPAN」の代表、石頭さん。

8年前、地元岩手に根づく伝統の手仕事・裂き織りに出会い、その美しさと“使い切る“知恵の豊かさに魅せられ、「裂き織りを次世代へと受け継ぎ、多くの人に伝えていきたい」と、一念発起して会社を設立しました。

幸呼来JAPANの商品の作り手は、障害者スタッフを中心とした総勢約20 人(外部スタッフを含めると30人弱)。

「そもそも私が裂き織りに出会ったのは、障害を持つ子どもたちが通う高等支援学校で、授業の一環として行われていた制作風景を見たことからでした。生徒さんが一生懸命に、そして楽しそうに作る緻密で美しい裂き織に感銘を受けたことを、今でも鮮明に思い出します。“この技術を埋もれさせるのはもったいない”との想いが募り、今の事業を立ち上げました」。

独特な手触りと、使う布によってひとつひとつ風合いが異なる裂き織りは、昨今の手仕事への関心の高さから徐々に注目を集め、幸呼来JAPANの裂き織商品も、デザイン性の高さと丁寧な仕事によるものの良さから、現在では大手アパレルブランドとのコラボ商品を生み出すほどに。

「事業が拡大するにつれて、スタッフたちに“職人”としての意識が根づき、顔つきも変わってきました。頼もしい限りです」。

「同じ色合いの布を使っても、作る人それぞれの風合いに仕上がるのが裂き織りの醍醐味。裂き織りを通して、手作りの豊かさを感じてもらい、また、日常生活でものを大事にする気持ちが芽生えるきっかけになったらいいなと思っています」。と、石頭さん。

石頭さんを盛岡からお招きして行うてならい堂のワークショップでは、1時間弱でランチョンマット(orコースター)作りに挑戦します。

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織りの柄は、ようは縦と横。こちらは縦糸を張る様子。

そして横糸として、裂いた布を使います

そして横糸として、裂いた布を使います。

こちらは、国内のデニムの残たんを使った商品。

こちらは、国内のデニムの残たんを使った商品。