扇子を、作るところから。知ってるようで、知らなかった扇子のワークショップ@京都
扇子、作ったことがありますか。
絵を描いたり、模様をつけたり——そういう「絵付け」の体験は、どこかで見たことがあるかもしれませんが、扇子そのものの「形」を作る体験は、なかなかないはずです。
しかも、京都市内の職住一体となった職人の工房に上がり込んで、実際の道具を使わせてもらいながら、自らの扇子をつくる体験です。
これはなかなか、レアな体験になりましたよ。

京都の職人工房に上がり込んで、扇子をつくりますよ
実際に扇子を形にしてみる体験
教えてくれるのは、京都で130年続く、みのや扇舗の千葉さん。
まずは扇子の歴史から。知っているようで、実はちゃんと知らない扇子の基礎知識を、丁寧にレクチャーしてもらいます。
ところで、扇子って「紙を骨に貼る」ものだと思っていませんか。てならい堂もそう思っていましたが、違うんです。
袋状に貼り合わせた紙に、骨を一本一本差し込んで作るんですね。
そして扇子は他の多くのものづくりと同じく、分業でつくられるもの。
扇骨を削り出す職人、地紙を貼り合わせる職人、それを折る職人などなど、それぞれの専門の職人が手を分け合って、一本の扇子が生まれます。
ですので今回のワークショップでは、各工程を千葉さんに説明してもらいながら、体験できるものは体験してもらいつつ、主にはみのやさんの領域である「中付け」という工程に取り組んでもらいます。
「中付け」とは、扇骨と地紙を合体させる工程のこと。穴に骨を差し込んでいく、言葉にしたらシンプルなんですが、まあ、やってみればわかります。イライラしても、怒らないでくださいね。笑
作った扇子は、1日乾燥させる必要がありますが、その日に持ち帰れます。
夏の暑い日、さりげなく自分で作ったマイ扇子、開いてみませんか。

扇を作る工程には、扇の骨を作ったり、紙を貼ったり、絵をつけたり、折ったりと様々な職人が関わっています。

袋状になった紙に息を吹き込んで膨らませます。地吹きと言うそうです。

今回のワークショップのメインは、この中付けの作業。骨数が多いほどに大変となるわけですね。
午前と午後でサイズ違いの2つの体験
今回、作るサイズは2種類、午前と午後で変わります。
午前は約15cmのミニ扇子と、午後は約20cmの女性用扇子の2サイズ。
ミニの方は茶道用の扇子をアレンジしたもので、本来はあおぐためのものではないんですが、このワークショップを通じて、新しい用途を探ってみてもらえたらと思っています。
茶道用の扇子であおぐなんてと思われる方もいると思いますが、今回は、茶道用としては作りませんので、どうか大目にに見てもらえたら。あおぐなら、もちろん大きい方が、大きい風が起きます。当たり前ですね。
ただ、作る分にはその分、難易度もグッと上がります。
ということで、約20cmの方は限定1組(2名)の貸切体験。作業の難航が予想されますし、手待ちの時間も増えるので、二人でゆったり、写真撮ったり応援したりしながら時間を使ってもらえたら。その分、工房も職人も貸切のプレミアムな体験になるはずです。
ミニの方も、席数は5名限定。いずれにしても、お早めにどうぞ。

お世話になる千葉さん。(きっと)優しく教えてくれる(はず)。
みのや扇舗さんについて
みのや扇舗は、茶道用の扇子を130年にわたってつくり続けてきた工房です。
京都市中、岡崎のあたり。職住一体となった職人のおうちに上がり込むこと自体、なかなか一般の人には縁のない体験ですよね。
茶道人口の減少とともに需要が変化していく中で、夏扇子の制作にも取り組みはじめた千葉さん。
代々つくり続けてきた扇子を、もっとちゃんと知ってもらいたい——その想いから、今回いっしょにワークショップをやってもらえることになりました。
みのやさんがてがけるブランド「/fan/fun」は、扇子を楽しんでほしい、扇ぐことを楽しんでほしい、扇子のファンになってほしいという願いから生まれたブランド。
その名の通り、POPなデザインで、選ぶこと自体が楽しい扇子たちです。
ワークショップとは別で、神楽坂ストアでの販売会も実施しますので、ぜひ手にとって見てみてください。

/fan/funのpopな扇子たち

京都の町の中に、普通に”在る”職人のお家。普通は入れないですよね。
扇子の行く末と私たち
扇子のはじまりは、紙の代わりに木簡に文字を書いて束ねたもの、と言われています。
やがて宮中で顔を隠す道具として用いられ、そこから涼を取るための道具としても使われるようになったそうです。
茶道、能、落語、さまざまな「型」の中に取り込まれながら、平安時代に生まれた扇子は時代ごとに用途を変え、やがて海外にも伝わって、今に至ります。
涼を取る道具は現代では、USB給電の小型ファンに進化しました。
環境も気候も大きく変わる時代に、改めて今、扇子という道具を、日本人である私たちはどう見るのか。そんなことを考えるきっかけになったら、うれしいです。
そんなことを言いつつ、やっぱり自分の手で何かを作ることは楽しい。うまくいかないことがあっても、最終的には絶対楽しくなります。
ぜひ、この貴重な機会を楽しんでみてください!

のれんの奥の作業場へ、いざ。





