こんにちは。スタッフのひのです。

春のこの時期は、草花と戯れる時期でもありますね。自分の幼少期を振り返ってみても、シロツメクサを使って花冠をつくったり、四葉のクローバーを必死に探したり、たんぽぽの茎を使ってシャボン玉をしたり・・・。そんな記憶が今も鮮やかに残っていて、自分の子どもともそういう遊びができるようになったのは、なんだか感慨深いなぁと思います。

草花の名前、一気に多くは覚えられませんが、毎年季節ごとにちょっとずつ覚えることができたら、それなりに詳しくなる気がしますね!絵本と照らし合わせて覚えるのも楽しいです。

さて、てならい堂では自分にとって心地よく、社会にも環境にも良いことをしていると感じられる生活を、”こころよい生活”と呼んでいます。これまでもそれを知るための様々な機会を模索してきましたが、さらに自分たちにとって”こころよい生活”を探すために、季節ごとにテーマを決めて、取り組んでいます。

2025年 5月のテーマは「手仕事を編む」です。

  「手仕事を編む」を考えるために、
    てならいに参加してみる。
    てならい堂神楽坂ストアに遊びに来てみる。
    自身の生活の中で見つめ直してみる。

それぞれのやり方で、みなさんも自分にとってのこころよい生活を探してみませんか。

 「手仕事を編む」を考える、5月の話題。

1) 自分の中で積み重なっていく “手仕事”。

2)実際に生活の中で“手仕事を編む”について考えてみる

 ・夏に涼しげ。和裁の技術を活かした和服ズボン”かるさん”ワークショップ。

 ・漆の口当たりを体感して、ご飯の時間を大切な時間に変える。漆器”めぐる”と一汁一菜の体験ワークショップと受注会。

 ・スプーン一筋の木工作家から教わる、本当に使いやすい木のスプーンづくりワークショップ。

3)てならい365日のススメ

1) 自分の中で積み重なっていく”手仕事”。

手仕事の一例「柚子胡椒」づくり。青いゆずと青唐辛子が手に入る時期にやりました。畑で自分で育ててるものと実家にあるものと。つくる過程がおもしろいし、なにより美味しい。口に入れるたびに幸福感があって豊かだなぁと思います。

テーマをさらに深めていくために、自分自身と「手仕事」との関わりについて、この機会に振り返ってみましょう。

みなさんが今までやってみた「手仕事」にはどんなものがありますか?また、いつどんな時にそれをしましたか?やることになったきっかけはなんでしたか?それらの「手仕事」は誰から教わりましたか?今も生活の中で続けている「手仕事」はありますか?

一般的に「手仕事」といわれるものと、自分では「手仕事」と思っているものと、もしかしたらずれてるところもあるかもしれません。でも、それでもいいのです。あなたが「手仕事」と思うもので、やってみたことのあるもの、ぜひ書き出してみてくださいね。

そうして、それらを眺めてみた時に、改めて、「手仕事」のどんなところがいいなと思いますか?「手仕事」のどんなところが好きかと聞かれたら、なんて答えますか?実際にやってみて、その時どんなことを感じましたか?

そんな問いに答えながら、ひとつずつ思い出してみてくださいね。あなたにとっての「手仕事」がもうちょっと見えてくるかもしれません。

森林整備の時にでた丸太を使ってできたコースター。陶芸でつくった花瓶。友人の庭先からいただいたミモザと月桂樹。みてると癒されます。

そうやって経験してきたひとつひとつの「手仕事」を積み重ねていくと、さらに創造的にいろんなことができそうです。

たとえば、木を自分で削って、漆を塗ってスプーンにしたり。急須の持ち手に竹を使って、陶器の部分は自分でつくってみたり。自分の引き出しにある「手仕事」を組み合わせていくと、さらに素敵なぬくもりあるものができあがりそうです。なにより、その過程は楽しいものですし、自分で生み出したということは一つの自信にもなり、満たしてくれる気がします。

生活についてもおんなじことがいえますね。もともとはわたしたち人間の生活は、衣食住、すべて「手仕事」でできていました。今、すべてとはいかなくとも、ひとつずつ、自分の手に、「手仕事」を取り戻していけたらいいなと思います。

2)実際に生活の中で“手仕事を編む”について考えてみる 

・夏に涼しげ。和裁の技術を活かした和服ズボン”かるさん”ワークショップ。

愛着のもてるズボンを一着、自分の手でつくってみませんか?

縄文時代から続く集落「石徹白」で、先人たちが積み重ねてきた知恵を学び、そこでつくられてきた直線裁ちの服を現代のライフスタイルに合う形にリデザインしてる「石徹白洋品店」さん。その石徹白洋品店認定の講師の方に教わりながら、直線裁断で無駄のない、自分のサイズに合った和服ズボン、”かるさん”を手縫いでつくっていきますよ。

リネン生地で涼しげ、これから夏に向けて活躍しそうなズボンです。また、履き心地がよくて締め付けるところがない。ゆったりとしているのだけど動きやすい。日常着としてもおすすめの和服ズボンですよ!

ワークショップは全3回の連続講座になります。手縫いで講座の時間内だけでは出来上がらないため、宿題が前提のワークショップとなりますが、宿題に取り組む時間と根気さえあれば、縫い物の経験は問いません!自分のズボンをつくってみたいという意欲のある方、お待ちしてます♪ 

■【てならい】夏に涼しげ。和裁の技術を活かした和服ズボン”かるさん”ワークショップ。

・漆の口当たりを体感して、ご飯の時間を大切な時間に変える。漆器”めぐる”と一汁一菜の体験ワークショップと受注会。

今、まさに漆器を探していたという人と、これから探し始めようという人に向けて、漆器の使い心地の良さを五感で体験してもらうワークショップを開催します!体験してもらうのは、樹木の恵みを食卓に取り入れることで、自然の再生のリズムを意識できるという、会津漆器のブランド「めぐる」の三つ組椀。当日は「めぐる」のつくり手の貝沼さんをお招きして、漆器「めぐる」ができるまでの過程や、ものづくりの背景について教えていただきますよ!

漆器を日常使いするにあたっての魅力や実践的アドバイス、さらには気になるお手入れやお直しについても教えてもらいましょう◎ また、貝沼さんたちは会津で漆の植林にも取り組まれているそうで、次の世代に漆をつなぐ活動についてもお話聞けますよ!

お話を伺った後は、大中小とサイズの異なる3種類の器「飯椀・汁椀・菜盛り椀」がセットになった“三つ組椀”で、その魅力を最大に感じてもらうために、実際に一汁一菜をいただく予定です!椀の口当たりとその触れ心地をどうぞ体感してくださいね。

■【てならい】漆の口当たりを体感して、ご飯の時間を大切な時間に変える。漆器”めぐる”と一汁一菜の体験ワークショップと受注会。

・スプーン一筋の木工作家から教わる、本当に使いやすい木のスプーンづくりワークショップ。

日常使いのエースになること間違いなしの木のスプーンを1本、つくりませんか?昨年開催し好評だった人気スプーン作家miyazonospoonの宮薗さんから教わる木のスプーンづくり、今年も開催します!今回は、大きめのスプーンづくりに挑戦しますよ。

1ヶ月で約100本ほどのスプーンをつくり、展示販売会では同じ種類のスプーンでも全部微妙に持ち手の角度を変えるなどの工夫を凝らす宮薗さん。そんな宮薗さんが使い手のことを考え尽くしてデザインした洗練されたスプーン”your dish”をつくります。最後の一粒まで綺麗にすくえるというこのスプーン。当日は最後にみなさんがつくったスプーンで、実際に食べてみる体験もしますよ♪  

ナイフで削り、やすりを使って仕上げ、くるみ油で塗装。できたてのスプーンで食べるところまでやるこのワークショップ。ナイフで削るのって意外と難しいし、やすりもやればやるほど奥が深い・・・。ぜひ当日は、あらゆるタイプのスプーンをつくってきた、スプーンづくりのプロである宮薗さんから、スプーンづくりのコツのあれやこれのお話を聞いちゃいましょう!

■【てならい】スプーン一筋の木工作家から教わる、本当に使いやすい木のスプーンづくりワークショップ。

3)てならい365日のススメ

img_8928

いかがでしたか。みなさんもぜひこの機会に、”手仕事を編む”について考えてみませんか?てならい堂では、今月であれば「手仕事を編む」といったように、あるテーマをもとに自分の生活を見つめ直してみる機会を「てならい365日」と名付け、お家でのセルフジャーナリングをみなさんにオススメしています。

やり方はとっても簡単。ノートを用意して、今回のテーマについて書き出してみる、以上です。どんなことでも結構ですし、関連することを実践してみたり、てならいに参加してみたり、やってみたいなと思うものがあればやってみて、それについて書いてみるのでも大丈夫です。騙されたと思って書いてみると、書き出された文字を見て、不思議とどんどん新しい考えが思い浮かぶもの。書き出すノートはどんなものでも構いませんが、てならい365日専用オリジナルノートもありますよ。(ノートの購入はこちら

ノート

そうやって自分の考えを進めていくことが、自分にとっての「こころよい生活」を見つけることにつながると思います。テーマへの取り組みに際し、ご感想等いつでもお待ちしてますので、もしよろしければ、てならいに参加した時や神楽坂ストアに来た時に、ぜひてならい堂のスタッフへ伝えてみてくださいね。なにかさらに新たな発見があるかもしれませんよ。

* * *

 「てならい365日」では、3ヶ月ごとに同じテーマに取り組み、毎月それについてお知らせしていきます。今後、てならいの参加者募集とともに、てならい便り(メルマガ)にてこのテーマについてご案内していきますので、まだの方はぜひこちらからご登録くださいね。

また、サポート会員のみなさまには、毎月頭、素敵なイラストと共に同テーマに関するハガキをお送りしております。もしご興味ある方は、どうぞこの機会に関心を持っていただけたらなと思います。サポート会員となって、てならい堂の活動を応援していただけたら嬉しく思います!(詳しくはこちら。)

ということで、今月は「手仕事を編む」ということに目を向けながら過ごしてみませんか?何から始めようかなと思った方は、まずは本ページを参考にしてみてくださいね。これまでのページもよろしければご覧ください!

今月もみなさまのご参加をお待ちしています!てならいの会場で、神楽坂ストアで、色々とお話ししましょう!

木を切って組み合わせる
土を捏ねて、鉄を叩いて形にする
糸を草木を竹を、編み込んでいく
編んだ手仕事は、やわらかい
やわらかく、互いに支え合う