こんにちは、てならい堂スタッフのかもです。

4回にわたり開催してきたたつけ教室も今回で最終回!
最終回は、みなさんにはほぼ完成まで仕上げてきていただいていたので、+αの方法の説明やみなさんの質問やもう少しこうしたい!に答えていくような内容となりました。

まずは、みなさんの完成具合や質問を確認しつつ、それをふまえて寸法の変え方やポケットの付け方、補強したほうがいいところなどを実物の見本とともに説明してもらいました。 

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ポケットについて

後半では、実際に作ったものを履いてみせていただいたのですが、みなさん、とても綺麗なシルエットに仕上がっておりました!
ここでも着心地や細かい寸法など気になる点について、石徹白用品店さんにアドバイスしていただきました。

裾周りが細めのタイプ。すっきりきれいなシルエットです。

裾周りが細めのタイプ。すっきりきれいなシルエットです。

私はこの最終回が初参加だったので、縫い方に関する話はあまりよくわからなかったのですが、みなさんは「あー、なるほど!」というような感じで納得されていて、説明だけで縫ったイメージがちゃんと描けるくらい技術をモノにされたのだな…!と感動しながら聞いておりました。
また、次に作るときのサイズ感やシルエットだったり、生地についてなど色々な質問が出ていて、みなさんの作る意欲、みたいなものをとても感じました。

応用でお子さん用なども作れます。

応用でお子さん用なども作れます。

今回つくったたつけのほかにも、同じような直線縫いで作れるハカマだったり、越前シャツのお話もしてもらいました。
個人的にはこの越前シャツのお話が興味深く、明治~昭和初期頃の洋服文化がどんどん盛んになってきた頃に、どうにかして手元の布=反物の短い幅の布や直線縫いでシャツを作れないだろうかと試行錯誤して生まれたものが、その越前シャツなんだそうです。

パッと見は普通のシャツとあまり変わりないですが、よくよく見ると袖周りもカーブでなく直線、後ろや前部分も幅の短い反物で対応できるようなきりかえになっています。
てならい堂でたつけやハカマのキットを扱い始めたときに、パンツって直線縫いで作れるんだ…?と、けっこう衝撃だったのですが、シャツも作れてしまうんですね!

次に作ってみたい!という声もありましたが、すべて直線とはいえパーツが多く、なかなかに難易度は高いそうです。
でも、参加者の方もおっしゃってましたが、シャツも作れれば上下で自分の手で作ったもので揃えられて、とっても素敵ですよね…!ゆくゆく、ぜひチャレンジしてみてください!

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越前シャツ。袖周りも三角の縫い方になっています。

最後はみなさんから感想をいただいたのですが、みなさんの大変だった面もありつつ、出来上がったものへの感動や愛着、石徹白という土地や文化への興味や想いなどが、とても伝わってくる時間でした。また、みなさんの感想に対しての石徹白用品店さんの返答もとても想いが詰まっていて、最終回しか参加していない私も、なんだかとても温かい気持ちになりました。

「手縫いで1枚作ってみるのは、かなりいい学びになると思います。また自分で作り直せるし、ほつれても自分で直せる、という自信もつくので、ぜひ繰り返し作ってみてください。」と、石徹白用品店さん。
また、「石徹白の文化を伝えながら、ここ(石徹白)にあったものをどう現代に当てはめて、よりよい暮らしにしていくか、に私は重点をおいています。たつけも和裁の知恵が詰まったすばらしい技術なので、お伝えできてすごくよかったと思っています。」とのお話もしてくれました。

オンラインでしたが、みなさんみごとに素敵なたつけを仕立てられていたので、これからの暮らしの衣の部分で役立つものになってくれていたらいいなあ、と思います。そして、画面越しながらも、みなさん石徹白の雰囲気を感じてくださったり、行きたい!という声も多かったので、 状況がよくなったらぜひ、実際に石徹白にも訪れてみてほしいです。

みなさんの作品。前→横→後ろ。

みなさんの作品。前→横→後ろ。

参加者のみなさま、石徹白用品店さん、ありがとうございました!

次のワークショップの予定は未定ですが、石徹白用品店さんのたつけとハカマのキットはこちらから購入いただけます。
手縫いでつくるノラギのキット
同梱のテキストには、石徹白のおばあさまたちのお話なども掲載されているので、作るのと合わせて楽しんでみてくださいね。