10月8日
小雨でしっとり、風が気持ちの良い日、神楽坂の虚空庵にて和蝋燭をつくるワークショップを行いました。

虚空庵の空間としての居心地の良さはさることながら、芯も蝋も自然素材の和蝋燭はワークショップの準備の段階からなんだかとても心地が良いです。

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今回は、普段から様々な手仕事の体験をしている方々や、お子さんと寝る前に毎日キャンドルを灯している方が来てくださいました。
みなさん和蝋燭をつくるのははじめて。
青柳先生に蝋燭を灯してもらいながら、まずは和蝋燭の紹介から始まります。

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お話が終わったらいよいよ手を動かしていきます。
まずは準備から。
使用するのは蝋燭の芯と鉄の串。
西洋のキャンドルとは違い、和蝋燭の芯には空洞があります。
この空洞から空気が流れるため、キャンドルより大きく、そして揺れる炎になるんですね。
芯の先に穴を開けないように注意しながら鉄の串を通して準備完了。
蝋をかけていきますよ。

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使用するのは櫨(はぜ)の木の実から取る櫨蝋(はぜろう)。
使う前は固形の蝋に熱を加え液状にして、40〜60度の温度を保ちながら使用します。
手で蝋をすくって芯にかけていくので、60度は熱すぎるのでは?と心配になるかもしれませんが、大丈夫。
お湯で感じる60度よりも蝋の60度は熱の伝わり方がまろやかで、温泉のようで気持ちがいいんですよ。

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1回目の蝋かけは芯に蝋を染み込ませ、2回目以降は芯を回転させながら蝋をかけていきます。
最初はみなさん先生に手の動かし方を聞いて、コツを掴んできたら参加者さん同士で見比べを楽しみながらじっくりと作業を続けていました。

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蝋をかける時の芯の撫で方によって蝋の風合いが変わったり、長くなったり太さに違いが出てきたり、一本一本個性的な蝋燭が出来上がっていきます。
作業中には、蝋燭づくりのことはもちろん、歴史やおもしろ話など、青柳先生はいろんな蝋燭にまつわるお話もしてくれました。
と同時に、「てならい堂のお客さんからの質問量がすごい!」と後に嬉しそうに言ってくださいました!
みなさんからの質問は職人さんにとって、刺激的であり嬉しいことなんだそうです。
みなさん、いつもありがとうございます!

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蝋燭が十分太くなったので、次は仕上げの作業へ。
仕上げはハンダゴテを使用し、余分な蝋を溶かして落とし、蝋燭の形を整えます。
蝋かけがうまくいっていると、ハンダゴテで整えた蝋燭の断面がバウムクーヘンのように層になっているんです!
みなさんの蝋燭の中にはうっすらと層になっている蝋燭がちらほら!

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完成した蝋燭、形がそれぞれ違ってどれもとっても愛おしいです。
きれいにつくることも楽しみのひとつですが、今回は素材や和蝋燭の背景を感じながらみなさんの手で出来上がっていく形を楽しんでいただけたのではないでしょうか。

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作業が終わったら、最後に先生から和蝋燭のプレゼント。
自分で作ったものと先生のもの、3本の和蝋燭をご自宅で灯して楽しんでください。

自然の素材で作られた和蝋燭。身体に優しい日本の灯りがみなさんの空間を温かく照らしますように。
和蝋燭の灯りが続いていきますように。

参加者のみなさん、青柳先生、ありがとうございました!

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 気になる方はこちらからぜひチェックしてみてくださいね。