にっぽん てならい堂が2013年のオープン以来毎年開催してきた、新潟の団四郎味噌さんと開催する手前味噌仕込みのワークショップ。今年はようやく、4年ぶりにリアルで開催します。

てならい堂の味噌仕込みは、初めてだからこそ、味噌作りのプロから習ってしまおうというコンセプト。

教えてくれるのは、新潟は新飯田地区で90年にわたって丁寧に味噌づくりを続ける『糀屋団四郎味噌』の4代目藤井寛さんです。

味噌仕込みは意外と簡単。そして、天然素材で美味しい味噌を作る味噌蔵の実際の商品に使う材料を分けてもらいますから、美味しくなることは請け合いです。

さらには、団四郎味噌さんの味噌や甘酒の試食と、貴重な20年味噌のお土産まで付いてきますよ。

醤油のワークショップにつづき、日本酒と肴の店「のいえ」さんとのコラボワークショップです。

材料が美味いから美味い!団四郎さんと作る手前味噌

今では使っている味噌蔵も少なくなった和釜。これで煮るから大豆が美味しくなるんです。

団四郎の味噌蔵にある和釜です。どうもこんにちは。今では使っている味噌蔵も少なくなりました。けれど和釜で煮ると大豆が美味しくなるんです。

団四郎味噌さんと一緒に作るのは、日本の味噌の8割を占めるといわれる米味噌。

味噌は大豆、糀(米)、塩、とシンプル極まりないから、素材の美味しさが味噌の美味しさに直結します。

味噌の命は糀。糀屋団四郎の名の通り、糀にこだわる団四郎さんでは、現在では珍しいヘギと呼ばれる道具を使った手作り糀を使っています。

新潟産のお米の良質な粒を丸々使用し、糀室と呼ばれる暖かい部屋で二日間、「糀」の字が表す通り、米の花を咲かせるがごとく、一粒一粒に麹菌が食い込む様に、大切に手を入れます。

もう一方の主役である大豆についても、現代のお味噌は技術革新により、この大豆を煮る時間を短縮するのが一般的ですが、団四郎味噌では100年(!)ものの和釜でじっくりと蒸し上げて使います。この手間が、やっぱり旨さにつながってるんです。

今回は、この和釜で蒸し上げた大豆を特別に使わせてもらいます!

糀と大豆とのバランスも考え探し求めたお塩も含めて、これらこだわり抜いた素材を、丁寧に手間ひまかけて、それだけ食べても美味しいくらいに下ごしらえをするのだから、当然、その材料で作られる味噌が美味しくなるんですね。

そこまでお膳立てしてもらった材料を使うことにより、私たち初めての素人でも、美味しいお味噌を仕込めてしまうんです。

実際にこれまでに参加してくださった皆さんからも、美味しい!との声をたくさんいただいてます。この味噌を使ってお味噌汁が大好きになったというお子さんも。

さて、そんな団四郎式のお味噌の熟成期間はしっかりと夏を越して、オススメは1年間!

食べる楽しみの前に、待つ楽しみがあるのも、味噌仕込みの醍醐味ですから、本物の材料と、1年間じっくりとお付き合いください。

試食も試飲も夜の部もあります!

おしゃれで美味しい。そして日本酒が超得意という、、、夜の部の会場『のいえ』さんです。

おしゃれで美味しい。そして日本酒が超得意という、、、夜の部の会場『のいえ』さんです。

お味噌仕込みはやってみると意外と簡単。けれどコツがあるので、そのコツをしっかり覚えて帰ってください。

ワークショップの合間には、団四郎味噌自慢のお味噌や、甘酒などを試食させてもらいます。そして、お土産はなんと貴重な団四郎自慢の20年味噌。

この20年味噌、なんと団四郎の味噌蔵で長年うっかりと忘れ去られていた桶がある日発掘されたものだとか(笑)。果たして20年熟成された味噌の味わいとはどんなものでしょう。

などなど試食タイムでは、美味しい発酵食品の美味しさをぜひ、作ってる本人の解説のもとで味わってみてください。

そして今年は「夜の部」を用意しました。

夜の部では、仕込み後の試食に合わせて、お味噌を使ったおつまみとそれに合うお酒をご提供。 塩っけのある味噌はお酒が進みます。会場はお馴染み、日本酒と肴の店『のいえ』。新潟の美味しいお味噌に合うお酒とおつまみとお願いしたら、大得意です、と喜んで共同開催してくれることになりました。

団四郎味噌さんを囲んで、味噌仕込みの感想や、お味噌や発酵の疑問を解消しながら、楽しみましょう。

日本人の知恵が詰まったやり方をこれからも守り続ける人たち。

炊いたお米に麹菌をつけていきます。早朝5時の作業。

発酵の肝、糀作り。炊いたお米に糀菌をつけていきます。早朝5時の作業。

このワークショップを通じて団四郎味噌が伝えたい想いとは何なのか、以前に藤井康代さんが語ってくれたことがあります。

「今、みなさんが日常手にするお味噌は、スーパーで1kgのパックに入ったお味噌。スーパーなど現代の流通形態に合わせた保存のために、その製法も工夫されてきました。

けれど、そもそもお味噌は古来より保存食でした。冷蔵庫にいれる必要も無いし、カビが生えるのも当たり前なのが、本来の味噌なんです。

現代になって、大きく変わってしまった味噌ですが、昔ながらの製法の味噌の美味しさや本来持っていた魅力といったものが、私が一番伝えたいことです。」

団四郎さんは家族経営で昔ながらのやり方を守って90年以上続けている小さな味噌蔵。これからも、このやり方を守っていくそうです。

味噌仕込みを通じて何かに気づく!そして楽しい!

以前の味噌仕込みの様子。大人も子供もわーわー言いながらやりました。久々にあの感じ楽しみです。(写真は以前の会場です)

以前の味噌仕込みの様子。大人も子供もわーわー言いながらやりました。久々にあの感じ楽しみです。(写真は以前の会場です)

てならい堂も、古いものや古いやり方であれば全て良いことなんだ、とは思っていません。

ただ、古来からの歴史や、そこに含まれる先人の知恵を学ぶことは、私たちが変化の時代を暮らすにあたって、とても大切なことの様な気がしています。

それを知った上で、次の世代に何を残して、伝えていくのかを考えていきたいですよね。

だから今回、団四郎味噌さんの協力のもと、一緒に手を動かす体験を、より多くの方に経験してもらいたいと思っています。

お子さんも、もちろん大歓迎のワークショップ。お酒好きな人は夜の部もぜひご検討ください。

久々にみんなでわいわい味噌仕込みしましょう。