こんにちは。“てならいのタネ”シリーズ、第9回の公開です。

今回のテーマは、「お味噌のお手入れポイント」です。せっかくなら自分で味噌を仕込んで、手前味噌を楽しみたい。なんて方も増えてきていると思いますが、そんな時によく聞くお困りごとが「カビ問題」です。お味噌の表面ってカビてしまわないか、どうしても不安になっちゃいますよね。

そこで、ちょっとでもみなさんの不安が払拭できないかなと思いまして、4月にオンラインで一緒に味噌仕込みを行った、新潟の糀屋団四郎味噌4代目の藤井さんにお話を伺ってきました!

 

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そもそも、なぜカビてしまうのか。カビは、酸素と反応することでできるものだそうです。なので、表面をカビさせないようにするには、できるだけ酸素に触れさせない努力をする必要があります。

お味噌の表面のカビを防ぐためにやることは3つ。

仕込むときに、

①塩をふる

②菌が増えないようアルコール消毒する

③密閉するためにラップをする

です。

ここで知っておいていただきたい点としては、全部やらないと味噌が仕込めないなんてことはなくて、カビが気になる場合は、全部やったらより防げますよっていう感じです。そして、たとえ表面がカビてしまったとしても中の方は熟成していて味噌自体は食べれるので、カビをとってしまったら大丈夫なんだそうです。表面がカビてしまったから、失敗だ!食べれない!捨てなきゃ!なんてことはないので、その点はご安心くださいね。

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ただ、大きなカビができればできるほど、周りを大きく取り除いたりするので、まぁもったいないですよね。なので、できるだけカビを出さないような対策をしておくのがいいんじゃないかなとは思います。また、冒頭、酸素に触れさせない努力をする、といいましたが、そのためのコツをお2つご紹介しますね。

一つめは、表面をなるべく平らにすること。味噌の表面が凸凹していると、表面積は増えてしまうので、酸素と触れ合うところを少なくするためになるべく表面を平らにしましょう。

二つめは、容器は寸胴なものをなるべく選ぶこと。味噌を仕込むときの容器が横に広いと表面積が大きくなってしまうため、なるべく酸素に触れるところを減らすためにも寸胴のタッパとかの方が良いそうです。(わたしはいままで横長のタッパで仕込んでいたのですが、今後、容器を見直そうと思いました・・!)

さて、ここで、塩をふる理由についてもちょっとお話いたしますね。味噌は一般的には12-13%くらいの塩が入っています。塩分が多めなので、塩によって活動できない菌や塩に弱い微生物を抑え、塩に強く活動できるものが有益に活動してくれることで、腐敗せず雑菌なども入り込みにくくなり、味噌が熟成していくそうです。逆に、塩が3-5%くらいだと少なすぎで腐敗していってしまうので要注意。塩は、味噌によい影響を与えてくれるパートナーともいえますね。

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*ちなみに、発酵と腐敗についてですが、微生物の活動としては同じ活動といわれているそうです。何を食べて何を排泄物として残すかというところが違うだけで、その出てきたものが人間にとって有益ならば発酵、害のあるものは腐敗というそうです。

また、塩分がしっかり入っていれば、長期熟成もできます。味噌蔵の場合、1トンくらいをまとめて仕込むため外気の影響を受けにくく、30年とかの長期熟成が成り立つそうです。おうちでつくる場合は、それに比べるとやはり仕込む量が少ないので、外気の影響を受けやすく、おいしく手前味噌を食べるのであれば、何十年の長期熟成じゃない方がいいかもしれませんね、とのことでした。もしおうちでやるならば、量をものすごく多めにつくって、寸胴の大きな容器に詰めることができたら、より長期熟成ができるかもしれませんね!ただ、おうちだとやっぱり限度があるので、できる範囲での手前味噌を楽しみたいなと思いました◎

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さて、今回はせっかくなので、仕込んだ後のおすすめのお味噌の使い道も伺ってみました!味噌と聞くと、真っ先に味噌汁が思い浮かぶのですが、その他にもいろいろアレンジができそうです。免疫力向上にもお味噌はぴったり。みなさんもぜひいろいろ試してみてくださいね!

■おつまみにどうぞ

<黄身の味噌漬け>

味噌の表面に穴を開けておいて、その上にガーゼを敷きます。そこに潰れないように黄身をいれて、またガーゼ、味噌の順に上にかぶせて漬け込みます。数日で出来上がり。出来上がりは黄金色になるそうな。

<油揚げのネギ味噌焼き>

長ネギを刻んで味噌とみりんとあえます。それを油揚げの中に挟み込んで両面あぶります。あつあつをぜひ食べたいですね。

<味噌漬けチーズ>

クリームチーズやカマンベールを味噌に漬け込んで食べるのもおすすめだそうですよ。

■夏にぴったり

<冷汁>

冷たいのを食べたい時におすすめ。だし汁に味噌をといて、きゅうり、ミョウガ、青じそ、アジ、豆腐などをいれて食べます。さっぱりしてて食がすすみそうですね。

<ディップ>

きゅうりにつける際、味噌とマヨネーズを混ぜて一緒に食べるのもおすすめだそうです。

■ちょっとオシャレに

<レモン味噌>

オリーブオイルに、味噌、レモン汁、ニンニクすり合わせをいれてまぜます。野菜につけてもいいし、パスタやトーストにも合うそうですよ。一気におしゃれになりますね。

<味噌ラスク>

味噌と蜂蜜をあわせてパンの上に塗り、トースターやオーブンで焼いて、粉砂糖をふります。ちょっとしたおやつの出来上がりです。

いかがでしたでしょうか。これを機に、わたしもいろいろお味噌をつかった料理を試してみたくなり、早速つくってみました!「油揚げのネギ味噌焼き」です。これはお酒がすすみそうです・・笑

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手前味噌は家庭ごとに味が違うとよくいいますが。これは、家によって菌や味噌を置いておく場所、温度の具合などそれぞれの家の状態が違うので、同じようにつくっても、持ち帰ったあとのそれぞれの家で味わいが違ってくるからだそうです。そんな繊細だけれども、私たちの食卓を豊かにしてくれるお味噌。ぜひ、これからも日常の中で、お味噌生活を楽しんでいきたいと思います。みなさんもぜひ楽しんでみてくださいね。

次回も、来週水曜日公開予定です。

引き続き、色々な道具についていただいた質問や魅力について、つくり手さんのインタビューも交えてご紹介していきますので、ご覧いただけたら嬉しいです◎