こんにちは。てならい堂スタッフの村上です。

今まで当たり前だと思っていた日常が変わっていく中で、皆さまいかがお過ごしでしょうか?

いまは、いつも以上に免疫力が問われるときだと思います。

3月25日に「おうちでお味噌屋さんと”オンライン”味噌仕込みワークショップ」を開催いたしました。

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講師は、新潟新飯田地区で80年続く丁寧に味噌づくりを続ける『糀屋団四郎』の4代目吉田(藤井)康代さんです。 にっぽん てならい堂が2013年のオープン以来毎年開催してきた、「手前味噌仕込みのワークショップ」。今の状況下では、通年通り開催する事が難しいと判断し、みなさんに安心して参加していただける様、初のオンラインでの開催としました。全国各地から参加して下さった40人以上の方とわいわい味噌仕込み。ご家族で一緒にご参加してくれた方もいらっしゃいました。

こんなときだからこそ、形は変われど、繋がっていたいですよね。

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今回はWeb会議アプリZOOMを使用して、新潟からは、団四郎味噌の吉田さん、神楽坂の秘密の個店からは、実演中継を行いました。 参加者の皆さまには事前に味噌キットをお送りし、おうちでオンラインで一緒に味噌仕込みを行いました。私も自宅から参加させていただきました。

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お味噌キットの大豆・糀・天然塩は、実際に団四郎味噌さんがつかっているものと一緒です。大豆はこだわりの国産。糀は現在では珍しいヘギと呼ばれる道具を使った手作り糀。そこに交わる天然塩。今回は米味噌を仕込みました。 まずは茹でた大豆と麹をそのままでちょっと味見。美味しい!麹が甘い!など、皆で感想を言い合いながら進めました。大豆のいい匂いってなんだか落着きます。

お味噌を作り始める前に、吉田さんにお味噌についてお話しをしていただきました。今回作る米味噌以外にも、麦味噌や豆味噌、甘さや色の違いなど。小さな頃からいつも傍にあったお味噌。近すぎてどうできているかなんて深く考えずに長年過ごしてきてしまった気がします。

大豆と塩と糀で眠らせておくとお味噌になるなんて、発酵って、昔から伝わってきた日本の魔法なのかもしれません。

その後、吉田さんにカメラを持って実際に味噌蔵を歩きながら味噌蔵の案内をしていただきました。中でもとても印象的だったのは、とってもとっても大きな和窯。

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最近の味噌業界では大豆は蒸すのが一般的な中、団四郎味噌さんでは先祖より受け継いだ、この和釜で煮るというこだわりの伝統製法。この和窯、吉田さんのひいおじいさんが、なんと中古で購入されたようです。 80年以上つづく糀屋団四郎さん。ということは、和釜はきっと100年物。 手入れをかかさず行ってきており、壊れたことはないそうです。 世代を超えていろんなモノやコトを見てきた和窯で作られた味噌。深みのある味になるのも納得です。

糀屋団四郎さんでは蔵付酵母によって、天然醸造方式でゆっくり、ゆっくりと時間をかけてお味噌を発酵していくそうです。ゆっくりしっかりと手間のかけられたお味噌なんですね。

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その後はわいわいみんなで味噌仕込み。吉田さんにアドバイスをいただきながら、とにかく大豆が柔らかくなるまで手でつぶし、塩切糀と混ぜていきます。目安は耳たぶぐらいの固さ。カメラに潰し途中の大豆をうつしてもらって、「こんな感じでどうでしょう?」「握るとこんな感じになります!」と、オンラインでもこんなに一体感がでるのかと驚きました。「九州に住んでる方と東北の私だとお味噌の発酵期間が変わりますか?」などオンラインならではの質問も。

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全国の皆さんと同じ時間を「体験」を通じて共有すること。いま、なかなか人に会えない時期だからこそ、見えてくるものもあると思います。ひとりでやるのもいいけれど、他の参加者さんたちも一緒に作業をしている姿を見ながら作業をすると、やっぱり楽しい。なんだかみんなのおうちが、繋がったみたい。もちろんリアルで会えたら一番だけど、きっとオンラインだったからこその出会いもあったはず。「ぜひ、また新潟に行けるようになったら行きます!」という声もいただきました。またみんなで会える日にむけての種まきをしているみたいですね。

塩と糀もまぜて、みんな手が味噌だらけになりながらも、さらにこね続けます。 最後にカビの発生を抑えるためにアルコールスプレーまたは焼酎や塩をかけます。それでもカビが生えてくるのは普通の事だそうです。「決してカビが生えたら失敗、ということではなく、そのカビを取り除くときちんと美味しい味噌ができている。」と吉田さん。取り除くカビが少ないと味噌の量がその分減らないので、そのためのアルコールだそうです。

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1年じっくり寝かして発酵されていくお味噌。きっと昔から日本人の生活の一部として作られて、食べられてきたんだろうと思います。今の社会のいわゆる「効率的」ではないのかもしれません。でも、じっくりと手間と時間と愛情がかけられているからこそ、効率重視でつくられたものでは決して得られない栄養だったり、自分の身体をつくる食べ物との関係性が得られると思います。でも、お味噌を買う必要がなくなって、自分で作ったお味噌がいつでも食べれるようになったら、長期的に見ると実はこっちのほうが効率的かもしれませんね。

1年後は一体どんな世界になっているかわかりませんが、お味噌はきっと発酵を続けているでしょう。私たちも今変わりゆく時の中で、大切なもの見つめなおし、毎日を過ごしていけるといいなと思います。

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吉田さん&参加者の皆さま、ありがとうございました!

 

てならい堂スタッフ村上