てならい堂では自分にとって心地よく、社会にも環境にも良いことをしていると感じられる生活を、”こころよい生活”と呼んでいます。これまでもそれを知るための様々な機会を模索してきましたが、さらにさらに自分たちにとって”こころよい生活”を探すために、季節ごとにテーマを決めて、取り組んでいます。

2022年 夏のテーマは「自然の素材を取り入れる」です。

自然の素材って良いなと思うんです。お部屋にあるだけで心が和んだり、年を重ねるごとに使いやすくなったり、お手入れもなんだか楽しくできます。皆さんはどんな自然素材を取り入れてますか?

「自然の素材を取り入れる」を考えるために、
  てならいに参加してみる。
  てならい堂(ひみつの小店)に遊びに来てみる。
  自身の生活の中で見つめ直してみる。

それぞれのやり方で、皆さんも自分にとってのこころよい生活を探してみませんか。

 「自然の素材を取り入れる」8月の話題。

1)京うちわと涼しく過ごす夏

2)実際に“自然の素材”を取り入れてみる

・自分の好きな布でつくる、ミツロウラップのワークショップ。

・【夏休み企画】親子で“がまぐち”作りワークショップ

・つくり手のアトリエでつくる“いちょうのまな板”ワークショップ@岐阜

3)みんなでジャーナリング〜自然の素材を取り入れる編〜(てならい365日のススメ


1)京うちわと涼しく過ごす夏。

和紙を藍で染めたり、金・銀箔を貼ったり。色んなバリエーションのある京うちわが並んでいました。

こんにちは。てならい堂スタッフのリムです。みなさん、お元気ですかー?

アツーいですね。さらに蒸しアツい。でも、京都はもっと暑いんですよ。先週京都に行ってきて東京に着いたら「あ!京都よりはそんな暑くないかも」と思う自分がいて、これも馴れなのか・・と思いました笑

さて、今日は私がその暑い京都で出会ったある京うちわについて話したいと思います。京都に旅立つ前に、何か面白いところないかな〜とネットで調べてるところ、とても素敵なうちわの写真を見つけました。それは「蜂屋うちわ職店」さんが作った、異国風の柄がプリントされたシャツを切り取って作られたうちわでした。サイズが合わなくなったけれど、愛着があるのでうちわに仕立ててもらえないかとのお客さんのご要望で作られたうちわだそうです。

実際作り手さんに会いに行ってシャツで仕立てたうちわの投稿を見て、それてこのお店を知って来ましたと言ったら「結構お値段のするハイブランドの洋服だったので多分中古でも売れるはずなのに、売らずにうちわにしたのがすごいですよね。いやとてもよかったです。」とおっしゃいました。確かに、おっしゃる通り。でも売らないでうちわにしたおかげで素敵ななうちわができたし、きっと今その方はそのうちわととっても涼しい夏を過ごしているでしょうね。いいな〜

長い歴史の持つ「うちわ」は、思ってみれば日常品でもありつつ、作品でもありました。素敵な絵柄のところを切り取ってうちわにして、使わない時には壁に飾って吟味する。そして出かける時にはそれを持ち歩き、涼しい風を吹かせるという、美と用の取りそろえた素敵な道具。

竹の骨のところと、持ち手の木のところ。そして紙や生地のところとの組み合わせ。じっとうちわを見つめると、うちわには自然とそのそれぞれの自然をつないだ人の想いしかないように感じました。

持ち手のところに漆塗って、また渋い感じのうちわ。素敵すぎます。

蜂屋うちわ職店では紙類以外にも洋服や着物の生地で仕立てるうちわのオーダーも受けているので、私が紙漉きをやっていると話してからは「リムさんの紙でうちわ作りましょう!」と、その場で盛り上がりました笑。そのお店を出てからもワクワク感は止まらず、「作るんだったらどのような紙がいいかな」と想像してみるそのひとときがとても楽しかったです。そして、想いのある作り手さんに会いにいき、直接話し合ったその時間は濃密で忘れられない思い出になりそうです。


2)実際に”自然の素材”を取り入れてみる。

・自分の好きな布でつくる、ミツロウラップのワークショップ。

みなさん、蜜蝋ラップって使ったことありますか?私は1年前から使い始めたんですが、これがとても便利なんですよ。つい使ってしまうラップをなるべく使わないで蜜蝋ラップに替えてみた暮らしは思ったより困ることなく、どちらかというとより楽になりました。環境問題にも目を向けてる最近は本当になるだけラップの使用を避けたいところだったので、出会えてよかったと思う道具の一つです。

一人暮らしをしている私は、キャベツとかまるごと一個買ってしまうと食べ切るのがとても難しくて、いつも4分の1くらいはダメになってしまうのです。。でもこの蜜蝋ラップのおかげで野菜が傷まないで長持ちができるので「早く食べ切らなくちゃ!」という焦りからはだいぶさよならできました!

なぜ、蜜蝋ラップは野菜を長持ちできるようにするのでしょう。蜜蝋はミツバチの巣から取れる天然のワックスのこといいますが、その蜜蝋を布に染み込ませて作ったのが「蜜蝋ラップ」です。蜜蝋には天然の抗菌作用があるので、ふつうのラップより食品を長持ちさせる効果があるのです。

もちろん、菌が繁殖しやすいです肉や魚には向いてないので使えなし、電子レンジにも使えない、繰り返し使うためにはお手入れも要るけれども、自然の素材を生活に取り入れるという事はそういうことなのかもしれません。でもその制約や面倒なところが私たち生活者にはきっと「いつもそこにある道具」、「なくてはならないモノ」にしてくれるんでしょう。

もし「使ってみたいな」と思えた方!せっかくですし、ご自身で作ってみるのはいかがですか?きっと使いこなせますよ。

■【てならい】自分の好きな布でつくる、ミツロウラップのワークショップ。

・【夏!特別企画】簡単!本革“がまぐち”を2つも作れるワークショップ

使うほど馴染む革物。柔らかくなるのはもちろん、爪でこすって出来てしまった跡なんかも一つの味として思える時もありますね(もちろん最初傷ついた時は悲しいけれども笑)。私と一緒に生きて、それでできた跡は私たちの目では見れない時間の形かもと思うんです。まるで自分の分身みたいに、「ああ、自分、このように生きていたよね」と確かめることのできる証というか。

だから革製品が好きなんです。時間が経つことでこれまでと違う顔を見せてくれる革製品。買った時が喜びの終わりではなくて、これからがもっと嬉しい革製品。

その中でも手軽に使えるのは革でできた「がまぐち」ではないでしょうか。この度、てならい堂では本革で作る「がまぐち」ワークショップをご用意しました!触れて心地よく、使い続けると馴染んでくる本革。本革にこだわったがまぐちを50年作り続けてきた中川さんに教えてもらいます。今回はミシンを使わずに作るがまぐち。簡単だから2つ作っちゃいましょう。特別な夏を過ごしたい方はぜひ下のリンクより詳細をご覧くださいね!

■【てならい】【夏!特別企画】簡単!本革”がまぐち”を2つも作れるワークショップ


・つくり手のアトリエでつくる“いちょうのまな板”ワークショップ@岐阜

dsc_8000-nef

もう2年前になりますね。初めて岐阜まで行っていちょうの木のまな板を作ったのが。

キッチンに立ち、まな板に野菜や肉を置いて切るたびに2年前初めてwood peckerさんの工房に訪れた時を思い出します。たくさん並べられている木の板の中で気に入る一つを選んで、丸く成形して、やすりをかけてできた私のまな板!仕上げたいちょうの木の板を初めて手に取った時の感触と香りが忘れられないです。

wood peckerの福井さんに丁寧に教えていただいて仲良くしていただいたので、まな板が痛んだり跡ついても「福井さんに削り直し、頼もう!」と、このように思い浮かぶ存在ができたのもこのまな板を使ってよかったと思えるポイントの一つですね。そして(削り直すことも考えて)厚みのある木の板を使ってるので、食材を切る時に安定感があって使い心地も抜群なんです。

機械にだけ頼れず人の手で丁寧に作られた自然素材のものを生活に取り入れると、使うたびに思い浮かぶ作り手の顔と手が安心感を与えてくれます。ぜひこの機会にそのご縁を結んでみませんか?

2年ぶりの再開です。もし興味ある方は是非ご参加くださいね。現地で、作り手さんが使う道具を使って自分で作ってみる体験はなかなか格別ですよ!

■【てならい】つくり手のアトリエでつくる“いちょうのまな板”ワークショップ@岐阜


3)みんなでジャーナリング〜自然の素材を取り入れる編〜(てならい365日のススメ)

いかがでしたか。みなさんも一度、自然の素材を取り入れるということについて考えてみませんか?意外な発見があると思いますよ。

この3ヶ月、自然素材に目を向けながら過ごしてみようと思います。てならい堂ではそうやって自分の生活を見つめ直してみる機会を、「てならい365日」と名付け、お家でのセルフジャーナリングを皆さんにオススメしています。

やり方はとても簡単。ノートを用意して、テーマについて書き出してみる、以上です。けれど騙されたと思って書いてみてください。書き出された文字を見ていると不思議と次々と新しい考えが思い浮かぶものです。

そうやって自分の考えを進めていくことが、自分にとっての「こころよい生活」を見つけることにつながると思うんです。そして、はっ!とした気づきがあったら、ぜひてならい堂に共有してください。メールでもいいですし、てならいに参加した時やひみつの小店に来た時に、そっとスタッフへ教えてください。あるいは3ヶ月ごとに開催する「みんなでジャーナリング」で一緒に自分の事を書き出してみましょう。

もしかすると同じワークショップに参加した人も、実は自宅でてならい365日に取り組んでいる仲間で、お互いに共感できるかもしれませんよ。

よーし、ちょっと考えてみようかな。と思ったあなた。今回は、「自然の素材を取り入れる」を考えるにあたり、まずはてならい堂が提案するお題をご参考にしてみてはどうでしょう。

365日では新たに日々の事ごととして「お題」をアップしていきます。それをみてやってみたいな、と思うものがあれば是非やってみてみてくださいね。365日のインスタグラムでもアップしてます。こちらもどうぞよろしくお願いします。
てならい365日インスタグラムはこちらから


やってみて、どんなことでも結構ですので、気づいたことをノートに書き出してみてください。どんなノートでも構いません。構いませんが、形から入りたいという方(笑)向けに、てならい365日専用ノートもありますよ。

note-cover

ノートの購入はこちら


さて、色々と「自然の素材を取り入れる」についてご紹介してまいりましたが、いかがでしたでしょうか。

テーマに取り組んでから3ヶ月。みなさんの「自然の素材を取り入れる」についてぜひご感想もぜひ聞かせてください。

今後、てならいの参加者募集とともに、てならい便り(メルマガ)にて随時このテーマについてご案内していきますので、まだの方はぜひこちらからをご登録くださいね。

「こんなことも知りたいよ」みたいなご要望あれば遠慮なくお問い合わせフォームやメルマガにご返信ください。

今月も皆さまのご参加をお待ちしています。てならいの会場で、ひみつの小店(神楽坂)で、色々とお話ししましょう!

優しくて素朴身近で、
手の届くところにある
使い心地がよくて落ち着く
時間が経つことでまた馴染んで
最後には土に還るもの