こんにちは。てならい堂のゆづるです。

暖冬といわれるこの冬、たしかにと感じますが、それはそれとしてあたたかい物の恋しい季節ですよね。2024年始まり第一弾のてならいは、そんな冬にぴったりの玉ねぎの皮染めからはじまりました。

ダンボール一箱にたくさん集まった玉ねぎの皮。駅前のカレー屋さんや近所の方が寄付してくれたのだとか。

ダンボール一箱にたくさん集まった玉ねぎの皮。駅前のカレー屋さんや近所の方が寄付してくれたのだとか。

なぜ玉ねぎの皮染めが冬にぴったりなのかというと、その染め方に理由があります。

草木染は基本的に染料になる植物をぐつぐつと煮込んで色素を取り出して染液を作って、そこに染めたいものを浸けて染めるものです。

玉ねぎの皮染めも同じことで、ぐつぐつやっていくのですがその時の香りが!

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まるでよく炒めた玉ねぎで作ったスープのような、なんとも美味しそうであたたかい気持ちになる良い香りがするのです。

参加してくれたみなさんも

「いい香り!」「オニオンスープが飲みたくなるわ」

などなど、一様に食欲をそそられていました(笑)

職人さんの監修の元、色素が充分に煮出されたところで染めたいものを投入していきます。

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何かの煮込み料理みたいに見えてきます

良いところまでコトコトと煮込んだら、最後、媒染という作業を行って色を定着・確定していきますがこの媒染で大分色が変わるので、みなさん用意してもらったサンプルを眺めて楽しく悩んでいました。

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職人さんが用意してくれた、玉ねぎ染のサンプル

同じ玉ねぎの皮染めでも、染め方や媒染で黄色〜焦茶色まで色々。奥が深いですね。

そしてみなさんが最終的に染めたのがこちら!

青いものはたまたま藍染の染料があり、職人さんが玉ねぎの上から重ね染めしたもの

青いものはたまたま藍染の染料があり、職人さんが玉ねぎの上から重ね染めしたもの。ただ藍で染めたのとはまた違う仕上がりに。

素材によっても染まり方が違い、全て同じ染料で染めたものとは思えないほどバリエーション豊かな染め上がりになりました。

ちなみに職人さんいわく草木染では汗染みはあまり隠れないそう。一緒に染まって結局そこが濃い色になるそうでなんだか少しくやしい存在ですが、ある意味どこまでも自分の一部みたいで面白いですね。

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染める前は真っ白なシャツが…

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染色・媒染で鮮やかな黄色に。

てならい堂では時々染め替えのてならいも行っておりますので、染めたいものをお持ちの方はぜひ募集中のてならいをチェックしてみてくださいね。そして、染め方を会得してご自宅でも染めてみてください。

教えてくださった染めのおちあいさん、ご参加のみなさん、ありがとうございました!