こんにちは、てならい堂店主の中村です。

まな板とカッティングボードの違いってなんでしょう。まな板を英語で言えばカッティングボード、確かにそうなんですが、最近は別の道具として認識されていますよね。

パンやチーズを切って、そのまま食卓に出せるのが今日現在のカッティングボードのイメージでしょうか。比較的新しい道具ですから、まだまだ使いこなせていない人も多いはず。そもそも良いカッティングボードってどんなものでしょう。”映え”ればいいのかな。

岐阜でつくり手に寄り添ったものづくりを続けるウッドペッカーの福井さんに、まな板のことはこれまで色々と教わってきました。まな板は、日本料理と共に歩んできた道具ですから、相応の歴史があります。

シンプルな道具ですが、それゆえ素材の選び方がとても重要でもあります。抗菌性や耐水性、乾燥しやすさや、刃物との相性など、判断のポイントは色々。

それに応じて、ヒノキなのか桐なのか、はたまた樹脂なのかと、いろんな主張があるわけですが、研究を重ねた福井さんは、適度に柔らかく弾力があって刃を傷めにくい”イチョウ”こそが最もまな板に適しているのではないかという結論に至りました。そして、古くから板前さんや料理人がイチョウのまな板を愛用してきた理由も同じことなのでしょう。

一方で歴史の浅いカッティングボード。まな板ではないカッティングボードをどう作るべきかを、福井さんはまたまた追求します。

食卓に食材を乗せてそのまま出すためのオイルコーティングの必要性、傷が目立つのもあまり良くないこと、それからパンを切るということはブレッドナイフの様な硬い刃物に耐える必要もある、、などなどを考え、数多くの樹種の中から、こちらはイチョウではなく硬くて丈夫な”山桜”を選びました。

“なぜ”と私たちがふと感じる疑問に、つくり手さんたちはちゃんと答えを持っています。この疑問を持つことが、私たちを使って心地よい道具に出会える様にしてくれるのかもしれません。

福井さんと一緒に開催するワークショップでは、まな板をつくる人とカッティングボードをつくる人がいます。それぞれの木の硬さの差は、仮に触って分かりづらかったとしても、削ってみればその違いはきっと忘れることはないと思います。

道具のことを普段はなかなか気づかない視点から考え、そして一生使える道具を探す、そんなワークショップやってます。よかったら、このページの下部から覗いてみてください。

何と言ってもオイル仕上げの質感が嬉しい。

何と言ってもオイル仕上げの質感が嬉しい。

頑丈な樹なのでブレッドナイフも大丈夫。

頑丈な樹なのでブレッドナイフも大丈夫。


たとえ晩酌でも映えます。

たとえ晩酌でも映えます。

そして映えるだけではないのですー。

そして映えるだけではないのですー。