こんにちは。てならい堂スタッフの松本です。

7回目の今日は、前回粉を蒔いた箇所に「粉固め」をしていきます。その後は、第1回〜これまでの作業をおさらいして、もう一度理解を深めていきます。

粉蒔き後の器を確認すると、錫粉を蒔いた方は、金色に近い色味で落ち着いた輝きがありとても気に入られ、先生と相談してそのままで完成!という生徒さんも中にはいらっしゃいました。

粉固めは生漆を塗り、粉の定着や強度が増すということもあり、しっかり金継ぎ教室ではその工程も教えているのですが、その点を知った上で、どの状態で器を完成とするかは生徒さんご自身で判断いただけるのも、学んだからこそ持てる判断軸だと思います。

まずは、先生に「粉固め」の見本を見せてもらうところからスタート。

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粉固めをして仕上げたい器には生漆を粉を蒔いた上に薄茶色の色になるように塗り、結構しっかりウエスで繰り返し押さえ拭きをしていきます。

こちらは金粉を蒔いた湯呑み。生徒さん筆使いはすっかり板についている様子!

こちらは金粉を蒔いた湯呑み。生徒さん筆使いはすっかり板についている様子!

塗り終えた漆を拭き取る時は、「本当にこれで漆が付いているの?!と不安になるくらい、しっかり拭き取っても大丈夫なんですよ」と梅澤先生。3回目くらいでようやく塗った漆がつかないようになるので、きれいなウエスを使って丁寧に拭き取ることが大事とのこと。

少し前に塗った器と今拭き取った器の漆の色の違いを比較して見せながら教えてくださいました!

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後半は、これまでの工程のおさらいとして、「割れ」「欠け」の作業確認とポイントを教えていただきました。

「割れ」の工程おさらい中。質問もたくさんあり、疑問点を確認していました!

「割れ」の工程おさらい中。質問もたくさんあり、疑問点を確認していました!

「割れ」で行う塗りの一回めは「捨て塗り」と言うくらいなので、表面に漆を吸わせるくらいで、2回目からきちんと漆がのってくるので、平滑な面にするには3回必要なんです。と梅澤先生。

こちらが「欠け」のおさらいの様子。

こちらが「欠け」のおさらいの様子。

メモに動画撮影にとおさらいの会は皆さん大忙し…!

メモに動画撮影にとおさらいの会は皆さん大忙し…!

のり漆の作り方を復習していきます。最初の方に習ったこと、、その時は「なるほど、そうやって作るんですね!」と理解したはずなのに、、金継ぎの工程を学んでいくにつれ忘れてしまうこともあると思います。。だからこそ、今日の復習時間は本当に嬉しいですよね。

「どのくらいの割合で作るのか、どのタイミングで漆を入れたら良いのか。改めて一人で作業するとなると分からなくなってしまうんです。」という声をよく聞きます。 例えば上新粉でのり漆を作る時、40℃を超えると乾きづらいので冷めてから漆を混ぜるなど、大事なことが山ほどあります…。

けれど梅澤先生がなぜ大事なのか、そのポイントを一つずつ丁寧に教えてくださるので、深く納得することができますよ。

こちらは錆漆の復習。漆を入れる前はポソポソとして状態。砥の粉1に対して生漆は0.8程と気持ち少なめに混ぜます。一気に混ぜずに半分入れてから滑らかになるまで混ぜるのですが、その時混ぜすぎないよう注意します。空気に触れると固くなるのでずくにラップに包んでおくのがポイントです!

先生のヘラ使いが真似できないです…と生徒さん言うほど、錆漆を混ぜ合わせるヘラの動きが滑らか!

先生のヘラ使いが真似できないです…と生徒さん言うほど、錆漆を混ぜ合わせるヘラの動きが滑らか!

次回は、いよいよ最終回。最後に「磨き」作業を学びます。皆さんの初めての金継ぎの器が完成するまであと少しですね!

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