てならい堂では自分にとって心地よく、社会にも環境にも良いことをしていると感じられる生活を、”こころよい生活”と呼んでいます。これまでもそれを知るための様々な機会を模索してきましたが、さらにさらに自分たちにとって”こころよい生活”を探すために、季節ごとにテーマを決めて、取り組んでいます。

2022年 秋のテーマは「捨てない生活」です。

今年も残りわずか。一回立ち止まって生活を見つめ直し、暮らしをすっきりするのにちょうど良い時期かもしれません。

整理整頓するために何かモノを新しく手に入れたり買い替えたりするよりも、捨てずにより良い生活を過ごすために工夫することも丁寧な暮らし方の一つではないでしょうか。この秋はぜひてならい堂と一緒に「捨てない生活」について考えて、実践してみませんか?

「捨てない生活」を考えるために、
  てならいに参加してみる。
  てならい堂(ひみつの小店)に遊びに来てみる。
  自身の生活の中で見つめ直してみる。

それぞれのやり方で、皆さんも自分にとってのこころよい生活を探してみましょう!

 「捨てない生活」12月の話題。

1)電気のいらない道具を一つずつ揃える生活

2)実際に“捨てない生活”を取り入れてみる

・ツヅクキモノの和裁教室 ~初めての運針~ 12月

・つくり手とモノづくりと一生モノの出会い。とりにいく

・てならい堂の育てるスプーン

3)みんなでジャーナリング〜自然の素材を取り入れる編〜(てならい365日のススメ


1)電気のいらない道具を一つずつ揃える生活

img_7843

見るだけでもふんわり!灯油ストーブのおかげで冬の楽しみ方も一つ増えました。

img_8224

この甘ーい香りがたまりません!!私が使っているのはストーブなのかグリルなのか(笑)

みなさんこんにちは。スタッフのリムです。

寒くなりましたね。何気なくエアコンをつけるんですが、消すとすぐ冷えてしまう・・・しかも、この電気代ももったいないな・・ということで、灯油ストーブを生活に取り入れてから2年ほど経ちました。使ってみたらとにかく暖かいし、おまけにストーブの上にやかんを置いて暖かいお湯も飲めるし、さつまいもも焼けるのでとても満足(笑)。灯油ストーブが毎年の冬が待ち遠しい理由になりました。今年もそろそろ押し入れから出さなきゃ!

灯油ストーブのおかげで、電気を使わずに冬をより暖かく過ごせるようになりましたが、そういえば私のそばには電気のいらない道具がもう一つありました。それは“箒”です。

箒のある生活なんて、おしゃれで丁寧な生活をしているように聞こえますよね。今の時代は電動掃除機の方が普通になリましたけど、一回ご自身の生活に箒を取り入れてみませんか?見た目がおしゃれだけではなくて、実はすっごく!便利なのです。

最近は無線掃除機もあるけど、結局は充電が必要。でも箒は充電もいらない!さらに音がうるさくないので時間を選ばずに掃除ができる!掃除機では掃除しにくい細かいところも掃除しやすい!などなど。使えば使うほど長所しかないのです。

使い続けるうちに次第に穂先が摩耗して細くなっていきますが、その穂先をハサミで切りそろえ、使い続けると7〜8年くらいで穂先きの長さは3分の2から半分ほど短くなります。そうなると柔らかい穂先がほとんど切られ、だいぶ硬い部分が残ります。そうなったら玄関や屋外用に最適です!用途を変えながら10年くらいは充分に使えるのがこの箒の最も良いポイントだと思います。

灯油ストーブと箒は、目には見えない有限な資源を好き勝手に使っていることに気づいた時に出会った素敵な道具です。もちろん灯油も、箒作りの材料になるホウキモロコシも、自然からいただいた大切な素材。そのことを忘れないで道具を使うと常に感謝の気持ちで大切に使えるようになリマス。それが私が電気のいらない道具にこだわる理由にもつながるのです。ぜひみなさんも気になり始めたらぜひ検討してみるといかがでしょう!いつでも相談に乗りますので何かあったら気軽にリムまで連絡くださいね。

さて、年末に箒で大掃除いかがですか?てならい堂では大人気の箒作りワークショップもご用意していますよ!ご興味のある方はぜひ、この機にご自身で作った箒を手に入れてみてくださいね。

■【てならい】年末のお掃除に。職人に学ぶ、箒をつくるワークショップ


2)実際に“捨てない生活”を取り入れてみる。

・ツヅクキモノの和裁教室 ~初めての運針~ 12月

皆さん、「和裁」と「洋裁」の違い、ご存じですか?

洋服を作るための技術が洋裁。着物を作る技術が和裁ですが、生地の裁ち方、縫い方だけではなく、使う針の種類まで、和裁と洋裁では全く違うものなのです。

1番の違いはやはり縫い方で現れます。解けないようにしっかり縫う洋裁とは違って、縫い直すことを前提として解きやすいように縫うのが和裁の基本です。昔の人はその和裁の技術で着物を仕立て、時には羽織や布団に仕立て直したり、形を変えたりして使い続けました。さらに着物に使われる生地(反物)を直線で裁つので何にも使えない形のハギレが出ることはなく、残ったハギレできんちゃく袋や小銭入れなどの小物が作れました。

使いこなした着物の形を変え、もう一度命を吹き込むこと、裁った後余ったハギレを捨てるのではなく、着物に合わせる小物を作ること。和裁にはこのように捨てない生活の心が溶け込まれています。

そんな和裁の中心には「運針」があります。「運針に始まり、運針に終わる」とまで言われるほど、和裁の基礎中の基礎になるのが、この「運針」です。普段着物を着る機会がない方でも運針の技術を身につけておけば、ご自身で洋服の修繕もできるようになりますよ。ご興味のある方はぜひ詳細をご覧ください!

■【てならい】ツヅクキモノの和裁教室 ~初めての運針~ 12月

・つくり手とモノづくりと一生モノの出会い。とりにいく

使い捨ての傘を使う時の気持ちと作り手が手間をかけて作った傘を手に入れた時の気持ちってやっぱり違うと思うんです。「使い捨てだから壊れてもいいや、無くしても別に悲しくないわ」と思えるのは気は楽かもしれないけれども、もっと大切にしながら、作り手さんにお手入れ方法を教えてもらいながら使う方が断然楽しいし特別ですよね。

てならい堂ではそんな思い入れのあるモノに出会える特別な体験を提案しています。捨てないで一生モノを探すための一つの方法として「とりにいく」というサービスを始めました。現在とりにいくでご用意しているのは、「ほぐし織」で作っている丹久保織物さんの傘、そして「ジャガード織」で作った羽田忠織物さんのネクタイです。

長く使い続けるために工房がある現地へ実際に足を運んでみて、作り手さんに会って奥深い話を聞いてみることでモノに対する気持ちが深まると思います。この機会にぜひ、とりにいってみませんか?

■【とりにいく】つくり手とモノづくりと一生モノの出会い。とりにいく

■【とりにいく】舟久保織物へとりにいく

■【とりにいく】羽田忠織物へとりにいく


・てならい堂の育てるスプーン

木の素材の道具を使ってみた方なら、「〜オイル仕上げ」と書いてるのをみたことがあるかと思います。オイル仕上げは木材にオイルを浸透させた後、拭き磨きした仕上げのことをいいます。

オイルを塗ることで美しい濡れ色に仕上がり、多少の水や汚れを防げます。もちろん合成樹脂塗料と比べると、完璧な防汚・防水は望めないですし、浸透したオイル成分が年月を経ると乾いてしまうので、面倒なイメージがあるかもしれません。

しかしながら、オイル仕上げの道具は定期的に、サンドペーパーで表面を研磨して汚れやシミを落として、またオイルを塗り足すことで当初の姿をある程度取り戻すことができるんです!身近な材料で定期的に「手入れ」をしてあげることで木材の長い命に付き合うことができるのが、オイル仕上げの最も素敵なところでしょう。

長い寿命を持つ木の形を変え、ずっとそばに置くこと。それができるよう、頑張って手入れをすること。捨てない生活はその面倒を見る習慣から始まることではないかと私は思います。

てならい堂の「育てるスプーン」は普段私たちがよく食べるくるみのオイルを搾って、塗って、使ってもらうスプーンとなります。素敵な色に仕上がる育てるスプーンと捨てない生活を始めてみませんか?

■【かいもの】てならい堂の育てるスプーン


3)みんなでジャーナリング〜捨てない生活編〜(てならい365日のススメ)

いかがでしたか。みなさんも一度、「捨てない生活」ということについて考えてみませんか?3ヶ月間気が向いてる時に少しずつ考えてたり記録してみることで意外な発見があると思いますよ!

3ヶ月間、捨てない生活に目を向けながら過ごしてみて思わずの気づきがいっぱいだったのではないでしょうか。てならい堂ではそうやって自分の生活を見つめ直してみる機会を、「てならい365日」と名付け、お家でのセルフジャーナリングを皆さんにオススメしています。

やり方はとても簡単。ノートを用意して、テーマについて書き出してみる、以上です。けれど騙されたと思って書いてみてください。書き出された文字を見ていると不思議と次々と新しい考えが思い浮かぶものです。

そうやって自分の考えを進めていくことが、自分にとっての「こころよい生活」を見つけることにつながると思うんです。そして、はっ!とした気づきがあったら、ぜひてならい堂に共有してください。メールでもいいですし、てならいに参加した時やひみつの小店に来た時に、そっとスタッフへ教えてください。あるいは3ヶ月ごとに開催する「みんなでジャーナリング」で一緒に自分の事を書き出してみましょう。いよいよ今月開催ですよ。

もしかすると同じワークショップに参加した人も、実は自宅でてならい365日に取り組んでいる仲間で、お互いに共感できるかもしれません。

よーし、ちょっと考えてみようかな。と思ったあなた。今回は、テーマを考えるにあたり、まずはてならい堂が提案するお題をご参考にしてみてはどうでしょう。

365日では新たに日々の事ごととして「お題」をアップしていきます。それをみてやってみたいな、と思うものがあれば是非やってみてみてくださいね。365日のインスタグラムでもアップしてます。こちらもどうぞよろしくお願いします。
てならい365日インスタグラムはこちらから


やってみて、どんなことでも結構ですので、気づいたことをノートに書き出してみてください。どんなノートでも構いません。構いませんが、形から入りたいという方(笑)向けに、てならい365日専用ノートもありますよ。

note-cover

ノートの購入はこちら


さて、色々と「捨てない生活」についてご紹介してまいりましたが、いかがでしたでしょうか。

テーマに取り組んでから3ヶ月。みなさんの「捨てない生活」についてぜひご感想もぜひ聞かせてください。

今後、てならいの参加者募集とともに、てならい便り(メルマガ)にて随時このテーマについてご案内していきますので、まだの方はぜひこちらからをご登録くださいね。

「こんなことも知りたいよ」みたいなご要望あれば遠慮なくお問い合わせフォームやメルマガにご返信ください。

今月も皆さまのご参加をお待ちしています。てならいの会場で、ひみつの小店(神楽坂)で、色々とお話ししましょう!

いらないモノは手にとらない
そばに置いておきたいのは
思い出の詰まったモノだけ
こだわって手に入れて長く使う
自然に優しく、未来につなぐ