「素材の意味を考える」、9月のてならい堂。
こんにちは。スタッフのひのです。
台風シーズンということもあって、天気が落ち着かない日々が続きますね。体温調節がなかなかしづらい時期でもあります。身体の感覚が狂いがちな時期でもありますが、バテないようにお気をつけてお過ごしくださいね。日頃の養生も大事ですね・・!
それはそうと、みなさん、夏休みは満喫しましたか?わたしは、盆踊りや川遊びなど、子どもと一緒にいつぶりだろうという感じで遊びました。笑 夏は暑いし蚊も多いしバテやすいし、残暑も近年厳しいですが、せっかくならその時期ならではのイベントを楽しんでいけたらいいなと思います!
さて、てならい堂では、自分にとって心地よく、社会にも環境にも良いことをしていると感じられる生活を、”こころよい生活”と呼んでいます。これまでもそれを知るための様々な機会を模索してきましたが、さらに自分たちにとって”こころよい生活”を探すために、3ヶ月ごとにテーマを決めて、取り組むことにしています。
2023年 9月のテーマは「素材の意味を考える」です。
「素材の意味を考える」ために、
てならいに参加してみる。
てならい堂神楽坂ストアに遊びに来てみる。
自身の生活の中で見つめ直してみる。
それぞれのやり方で、みなさんも自分にとってのこころよい生活を探してみませんか。
「素材の意味を考える」9月の話題。 ・暮らしに役立つ薬草(ハーブ)教室。夏の疲れた体を内と外から癒す会!@オンラインハーブ ・六月八日の森を育む土地のフィールドワークショップ〜里山カボスの収穫と蒸留体験編〜 ・初めての「こぎん刺し」神楽坂で津軽の伝統に触れるワークショップ |
1)「素材」にどう向き合うか。
7月、8月と通して、身の回りの素材について考えるタネを蒔いてきましたが、いかがだったでしょうか?みなさんの内にある「素材」の解像度はあがりましたか?自分に馴染む「素材」をみつけることはできましたか?
「素材の意味を考える」とき、それがそこに使われている理由について思いを馳せてみると、なんとなく使っているものにも、それぞれ意味があることがみえてきます。受け身ではなく主体的に考える癖をつけておく。そうして、自分たちの生活が何に囲まれているかの解像度をあげていくことは、自分の生活を選択する判断軸を取り戻すことにつながるのだと思います。
昔から使われてきた素材というと、何があるでしょうか。寺社仏閣、お城、蔵など、伝統建築でよくみられるのが「漆喰」仕上げの壁。内装にも外装にも使われてきました。諸説ありますが、日本では中国からの仏教伝来のときより、お寺づくりに伴い漆喰を製造施工する技術も伝わり、日本に根付いていったのだとか。
漆喰は、石灰石という岩石が主原料で、珊瑚礁がルーツです。遠い昔の珊瑚などの死骸が長い時間かけて二酸化炭素を取り込み化石化したものになります。これを焼いて水を加え、さらに海藻のりやすさ(麻)を加えて水で練ってできたものが「漆喰」。・・・今までなんとなく漆喰っていいなぁと思っていましたが、こうやって改めて何でできているか辿っていくのって、面白いなぁと思います。
漆喰のいいところは、湿度が一定に保たれ冬場の乾燥や夏場の湿気を防ぐ効果が期待できること、また、防災効果、抗菌・消臭などの機能にも優れます。現在職人も少なくなってきていてお値段ははりますが、漆喰仕上げの壁に囲まれた部屋は、空気が綺麗で居心地がいい感じがします。あ、ちなみに、新しく移店したてならい堂神楽坂ストアの内壁も、実は漆喰仕上げなんですよ。
てならい堂は、手に入れ方を変えるお店です。なので、自分たちのお店の手に入れ方自体も、そうありたいなと思いました。ということで、大工さんを始めつくり手の手は借りつつ、塗装と左官については職人さんに教えてもらいつつ自分たちの手でやりました。(サポート会員有志のみなさまにお手伝いにきていただきました!来ていただいたみなさまありがとうございました・・!)
蓄積されてきたものには、暮らしを良くする知恵がつまっている。いいものにはわけがある。
みなさんの周りに、昔から使われてきたのではないか、というものはどんなものがありますか?温故知新という言葉があるように、古くも新しい、というものもあるかもしれませんね。ぜひ、この機会に発見してみてくださいね。
わたしたちは、素材を活かすことはできても、本当の意味でつくりだすことはできません。そこに存在しているものを、利用可能な形にする。それは、大袈裟かもしれませんが、地球から借りている、ということと同義な気もします。
素材に対する向き合い方。「活かす、借りる、利用する、使う、使わせてもらう」。どのような姿勢で、どう臨むのか。無限ではなく、有限のもの。だからこそ、ほどほどに、謙虚な姿勢をもち、ありがたいなという感覚をもつこと。
「素材」というものに着目すると、ものを大事にするということにつながるかもしれません。そうすると、あるもので生きていく、という視点にもつながりそうです。
先人の知恵、地球からの恩恵。そのことに向き合う謙虚さを大切に。恩恵を受けている側として、今度は、何を残していきたいか、考える時が来ているのかもしれません。昔から使われてきたものを続けていくこと、止めることも私たちが決めていくこと。
・・・今回、素材について考えてみたときに、結構壮大な時間軸での話につながっていくな、と思いました。でも、そうなんですよね、すべて繋がっている。普段、俯瞰して考えてみることって、きっかけがないと、なかなかないと思うのですが、今回のテーマがちょっとでもそのきっかけになったらいいなと思います。ぜひ一緒に壮大に考えてみましょう!
2)実際に“素材の意味”を生活の中で考えてみる
・暮らしに役立つ薬草(ハーブ)教室。夏の疲れた体を内と外から癒す会!@オンライン
薬草だって、身近にある素材といえますね。季節の変わり目。自分のちょっとした体の変化や不調を、できれば植物や自然の力で癒せるといいなぁと思います。このワークショップは、ハーブを初めて取り入れてみたい方の最初の一歩としておすすめです!当日は、ハーブパックとハーブティーをつくります。粉末状にしたハーブを水と合わせてパックを作り、紫外線に晒されたお肌を外から癒し。そして3種のハーブを使ったハーブティーで体の内側もスッキリ整えていきますよ。
実際に自分の手を動かし、触って、飲んで、ハーブの効果を体感しちゃいましょう。教えてくれるのは、アロマにも植物療法学にも精通しているtsuchinoca(ツチノカ)の藤田さん。ハーブについて気になることもいろいろこの機会に聞いてみてくださいね。
■【てならい】暮らしに役立つ薬草(ハーブ)教室。夏の疲れた体を内と外から癒す会!@オンライン
・六月八日の森を育む土地のフィールドワークショップ〜里山カボスの収穫と蒸留体験編〜
てならい堂でアロマクラフトワークショップでおなじみの森のアロマのブランド『六月八日』さん。ついに念願の現地訪問企画が実現しました!年に一度でも、森を訪れて、手を動かす機会があったならば、私たちの生活はもっと違ったものになる。六月八日さんは、普段、森とは距離のある私たちに、森から採れるエッセンシャルオイルや、森の素材そのものも届けてくれます。使われる素材は間伐材や無農薬、自然栽培などにこだわった素材のみ。
土地を訪れたその瞬間から、ワークショップは始まります。2日間に渡る体験で、ものすごく充実した内容となってますよ。ちょっとでも気になる方はぜひ詳細ご覧ください♪ 感覚を研ぎ澄ませて、いつも以上に深く、見て・聴いて・嗅いで・触って・味わってみてくださいね!
■【てならい】六月八日の森を育む土地のフィールドワークショップ〜里山カボスの収穫と蒸留体験編〜
・初めての「こぎん刺し」神楽坂で津軽の伝統に触れるワークショップ
以前オンラインで開催し好評だった「こぎん刺し」ワークショップ、神楽坂で初開催です!青森の五所川原(ごしょがわら)で、伝統を保ちながら今の暮らしに馴染むこぎん刺しの作品をつくる三つ豆の工藤さんにお話を聞き、実際に作品をつくっていきますよ。
今回は、”しおり”にこぎん刺しをしていきます!当時のスタイルに倣って、麻糸を手織りしたしおりを準備しました。でもいきなり布目の細かい麻布はハードルが高いので、最初に布目の見えやすいもので練習してから取り組みます。刺す前には糸と図案の読み方のレクチャーがあり、刺し子の練習時間もあるので、針仕事に不安がある方も安心してご参加いただけます♪ 300年続く暮らしの技術をご自分の手で体感してみてくださいね。
■【てならい】初めての「こぎん刺し」神楽坂で津軽の伝統に触れるワークショップ
・手仕事に没頭する半日。竹皮編みワークショップ、入門編。2023
ぶどうの蔓や竹などの自然素材でつくられたかごって、佇まいが素敵で、なんだか憧れます。そんなかごづくりの一歩手前、入門としてうってつけなのが、竹皮編み。竹の皮は柔らかくて、初心者の方でも形がつくりやすいのだとか。出来上がりサイズは手の速さ次第ですが、今回はコースターサイズくらいができる想定です!
群馬県赤城山で採取されたマダケの竹皮を水に浸し、針を使って竹皮を細く割いていきます。細く割いた竹皮を芯にして、そこに幅のある竹皮を巻きながら、基本の円形をひたすらに編み込んでいきますよ。ぜひ、自然の素材に触れながら、手仕事に没頭してみてくださいね。
■【てならい】手仕事に没頭する半日。竹皮編みワークショップ、入門編。2023
3)てならい365日のススメ
いかがでしたか。みなさんもぜひこの機会に、素材の意味について考えてみませんか?てならい堂では、今月であれば「素材の意味を考える」といったように、こういったテーマをもとに自分の生活を見つめ直してみる機会を「てならい365日」と名付け、お家でのセルフジャーナリングをみなさんにオススメしています。
やり方はとっても簡単。ノートを用意して、今回のテーマについて書き出してみる、以上です。どんなことでも結構ですし、関連することを実践してみたり、てならいに参加してみたり、やってみたいなと思うものがあればやってみて、それについて書いてみるのでも大丈夫です。騙されたと思って書いてみると、書き出された文字を見て、不思議とどんどん新しい考えが思い浮かぶもの。書き出すノートはどんなものでも構いませんが、形から入りたいという方(笑)向けに、てならい365日専用ノートもありますよ。(ノートの購入はこちら)
そうやって自分の考えを進めていくことが、自分にとっての「こころよい生活」を見つけることにつながると思います。そして、もし気づきがあれば、ぜひ心のうちにとどめておいてください。また、よろしかったら、てならいに参加した時や神楽坂ストアに来た時に、そっとてならい堂のスタッフへ伝えてみてくださいね。なにかさらに新たな発見があるかもしれませんよ。
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「てならい365日」では、3ヶ月ごとに同じテーマに取り組み、毎月それについてお知らせしていきます。今後、てならいの参加者募集とともに、てならい便り(メルマガ)にてこのテーマについてご案内していきますので、まだの方はぜひこちらからご登録くださいね。
ということで、今月は「素材の意味を考える」ということに目を向けながら過ごしてみませんか?「素材の意味を考える」にあたり何から始めようかなと思った方は、まずは本ページを参考にしてみてくださいね。これまでのページ(7月のページ。8月のページ。)もよろしければご覧ください!
テーマへの取り組みに際し、ぜひみなさんのご感想もお聞かせてくださいね。また、「こんなことも知りたいよ」などご要望もありましたら遠慮なくお問い合わせフォームやメルマガにご返信ください。
今月もみなさまのご参加をお待ちしています!てならいの会場で、神楽坂ストアで、色々とお話ししましょう!