こんにちは。スタッフのひのです。

暑い日々が続きますね。突然ですが、みなさんはなにか、涼をとる工夫ってしてますか??すだれなんかを窓のところにかけているお家も多いと思います。結構その効果、侮れないらしいですね。寝巻きが甚平、なんて人もいるかもしれません。まちなかでは打ち水をしている人たちを見かけることも。

私はというと、いつも6月くらいから風鈴をベランダに飾るようにしています。まったく無風の時はちょっと悲しいですが笑、少し風が吹いたりするとチリンチリンと音がなり、なんだか涼しい感じがします。そんな風に、ちょっとでも工夫して、暑い夏を乗り切りたいものですね・・!

さて、てならい堂では、自分にとって心地よく、社会にも環境にも良いことをしていると感じられる生活を、”こころよい生活”と呼んでいます。これまでもそれを知るための様々な機会を模索してきましたが、さらに自分たちにとって”こころよい生活”を探すために、3ヶ月ごとにテーマを決めて、取り組むことにしています。

2023年 8月のテーマは「素材の意味を考える」です。

「素材」といわれて、みなさんはどんなものが思い浮かびますか?また、身の回りにある素材の種類はどのくらいあるでしょうか?木のまな板、鉄のお鍋、プラスチックのタッパ、ステンレスのハンガー、革のお財布・・・など、たくさんの種類がありますよね。今月は、そんな生活の身の回りにある「素材」について、ちょっと深く考えてみたいと思います。

  「素材の意味を考える」ために、

    てならいに参加してみる。
    てならい堂神楽坂ストアに遊びに来てみる。
    自身の生活の中で見つめ直してみる。

それぞれのやり方で、みなさんも自分にとってのこころよい生活を探してみませんか。

 「素材の意味を考える」8月の話題。

1)生活に馴染む、”素材”を感じてみる。

2)実際に“素材の意味“を生活の中で考えてみる

 ・樹齢150年を超える天然杉で!曲げわっぱのお弁当箱づくり。

 ・紙で小さな森を育てる。“種漉き紙(seed paper)”作りワークショップ

 ・使い続けるための”研ぎの技術”を学ぶワークショップ

 ・染料づくりから学ぶ2日間の柿講習、秋の柿渋染めワークショップ。2023

3)てならい365日のススメ

1)生活に馴染む、”素材”を感じてみる。

お弁当で使っている曲げわっぱ。

お弁当をさらすのは若干恥ずかしいですが、、、普段使っている曲げわっぱ。収まりがよく、美味しそうに見えるので気に入っています。

曲げわっぱのお弁当って、ちょっとテンション上がりますよね。私もそんなわっぱに憧れて、買ったことがあります。さまざまなタイプがある中で、どれがいいんだろうなと当時非常に迷いました。ごはんをより美味しく食べるなら無塗装がいいし、色は漆の感じがかっこいい・・。だけど、きちんとお手入れできるかな、、と当時は不安の方が勝り、まずは初心者でも使いやすそうなウレタン塗装のものから使い始めることにしました。

これはこれで今でも気に入って使っています。ですが、今はまな板やせいろなど、無垢の道具もだいぶ使い慣れてきたこともあり、2代目を買うなら、今度はぜひ無塗装のものを使ってみたいなぁと思っています。

素材には、良し悪しがあります。使い心地、その人が置かれている状況。どれが悪いというよりも、その時の自分に適したものがある。それぞれに向き不向きがある。適材適所、用途に応じた使いやすさ。そういうのを一つずつみていけばいいのかな、と今は思うようになりました。

ワークショップでもお世話になっている石徹白洋品店さんのたつけ、愛用しています。機能性もばっちりですが、背景を知っているので、より愛着持って履いています。

ワークショップでもお世話になっている石徹白洋品店さんのたつけ、愛用しています。機能性もばっちりですが、背景を知っているので、より愛着持って履いています。

使い心地、からだにあうものを選んでいく、というのは大事な気がします。素材を選ぶというのは、ストレスなく気持ちよく過ごすことに、直接つながる気がするから。選ぶ基準も、佇まいの美しさ、かっこよさ、心地よさ、手触り感、やわらかさ、環境への配慮、断熱や防水などの性能、、、など人それぞれ。

たとえば洗剤ひとつとっても、私はよりシンプルなものがいいなと思っているので、なるべく余計なものが入っていないものを選ぶようにしています。その方が、環境にもいいしわたしも使っていて心地がよい。ちょっとずつ無理ない範囲で生活に取り入れていっています。生活する上でストレスにならない範囲、というのは結構大事だと思います。続けられないともったいないですからね。

その素材がどこからきているのか。どこにあったものなのか、前の姿を想像してみる。そういうことも、この機会にやってみてもいいかもしれませんね。なるべくなら、生活の身の回りのものは、その原型がわかったり由来がわかるものに囲まれたいと思います。ものに愛着を持って長く一緒に使って生活していけるからというのもありますが、単純に、素性がしれてるものの方が安心する。だからこそ、その”もの”を通して”風景がみえる”、ということを大事にしていけたらいいなと思います。

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森や海などを歩いてみても、いろいろなものが発見できるかもしれません。素材という視点でみると、どう見えるでしょうか。貝殻や土も素材といえるでしょう。私たちが知っている素材のもとになっているものも発見できるかもしれませんね。

素材というのは、あるだけではただの原料ともいえます。それを、人が手を加えて使えるものに変えていく。組み合わせたり、単体で使ったり。良くも悪くも人の手次第。そうして組み合わせたものは、化学変化して変わっていったり、単体で使うものは素材の風合いを活かしたり。変わるもの、変わらないものがあります。やきものなんかそうですよね、土そのままだとふかふかですけど、こねて焼いて固まって水を通さなくなる。

自分の身の回りを囲む素材で、使いたい素材、使いたくない素材ってなんだろう?”こころよい生活”に向けて、それを考えることが大事なのだと思います。ということで、ぜひこの機会に、あなたの生活に馴染む、”素材”を感じてみてくださいね。

2)実際に“素材の意味”を生活の中で考えてみる 

・樹齢150年を超える天然杉で!曲げわっぱのお弁当箱づくり。

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曲げわっぱが話題に出ましたが、なんとてならい堂でも、曲げわっぱづくりのワークショップを初開催です!教えてくれるのは、秋田で曲げわっぱを作って20年以上になる、伝統工芸士の仲澤さんです。

樹齢150年以上の天然杉を使った【無塗装】の曲げわっぱ。無塗装の曲げわっぱの良さは「とにかくごはんがおいしい!」ということ。杉はご飯の水分を適度に吸収し、逆に少し乾いたら杉が含んだ水分をお米に戻してくれ、 殺菌効果もあります。私も次に買うなら絶対無塗装を選ぶと思います・・!ほしいです。笑 残念ながら、予想以上の人気ですでに満席となっておりますが、キャンセル待ちはお問い合わせ、次回開催通知はこちらより承っております!

■【てならい】樹齢150年を超える天然杉で!曲げわっぱのお弁当箱づくり。

・紙で小さな森を育てる。“種漉き紙(seed paper)”作りワークショップ

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夏休み、親子で参加するのにもおすすめのワークショップです!紙に植物の”種”を漉きこんだ「種漉き紙(seed paper)」づくり体験。新聞紙やチラシなど、不要になって捨てられる紙類に種を一緒に漉き込み、新たな紙をつくります。

このseed paperは、紙全体を水に濡らしておくと、実は土に直接種をまくよりも、早く高い確率で発芽します!そばで見守りながら、種から芽が出てツルを伸ばしていく、、そんな瞬間にいのちの喜びを感じることができるかもしれません。ぜひ、さまざまな植物の種のかわいらしさや、そこから始まる生命の不思議さを体感してみてくださいね。

■【てならい】紙で小さな森を育てる。“種漉き紙(seed paper)”作りワークショップ

・使い続けるための”研ぎの技術”を学ぶワークショップ

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日本刀製造の流れを汲む打刃物工房の六代目職人、石塚さんから、包丁を使い続ける「研ぎの技術」を学ぶワークショップです!一口に包丁と言っても、様々な種類やサイズがありますし、使われている素材も違いますよね。この包丁研ぎワークショップも、素材と向き合うことにつながると思います。

当日は、各自持ってきた包丁の研ぎ方を見てもらいながら、石塚さんからお一人ずつアドバイスをもらっていきます。自己流で研いでいる方もこの機会にぜひプロから教わってみてくださいね。また、研ぎ器にもそれぞれ特徴があるので、ご自宅の包丁と合っているかあわせて石塚さんに確認してもらいましょう!包丁を知り、研ぐための道具を知り、それぞれに合った研ぎ方を知ることで、一味違う切れ味を体験できますよ。※研ぎのワークショップは満席となりましたが、診断会とお預かりは引き続き募集中です!

■【てならい】使い続けるための”研ぎの技術”を学ぶワークショップ

■【てならい】包丁、ハサミの診断会

■【てならい】研ぎ直したい包丁やハサミをお預かりします。

・染料づくりから学ぶ2日間の柿講習、秋の柿渋染めワークショップ。2023

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野菜や果物、”柿”というのも素材といえます。このワークショップは全2回。1回目に柿渋染めの技法や魅力について学び、収穫した柿から染料を自分でつくります。そして、2回目にはその染料を使って実際にサコッシュを染め上げていきます。どちらか1回のみの参加もOKです。

柿渋染め最大の特徴は、どんどん色味が強くなること。使い込むほど古くなるほど、良い色になっていきます。また、柿渋で染めたものを太陽にさらしておくと、濃い色に変化することから、柿渋染めは”太陽の染め”と呼ばれているそうな。反対に、光の当たらない場所で保管しておくと、ゆっくりゆっくり色に変化が出てきます。面白いですよね〜。一足お先に、秋の気分を感じられる柿渋染めのワークショップ。ぜひ楽しんでみてくださいね。

■【てならい】染料づくりから学ぶ2日間の柿講習、秋の柿渋染めワークショップ。2023

3)てならい365日のススメ

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いかがでしたか。みなさんもぜひこの機会に、身の回りにある素材の意味について考えてみませんか?てならい堂では、今月であれば「素材の意味を考える」といったように、こういったテーマをもとに自分の生活を見つめ直してみる機会を「てならい365日」と名付け、お家でのセルフジャーナリングをみなさんにオススメしています。

やり方はとっても簡単。ノートを用意して、今回のテーマについて書き出してみる、以上です。どんなことでも結構ですし、関連することを実践してみたり、てならいに参加してみたり、やってみたいなと思うものがあればやってみて、それについて書いてみるのでも大丈夫です。騙されたと思って書いてみると、書き出された文字を見て、不思議とどんどん新しい考えが思い浮かぶもの。書き出すノートはどんなものでも構いませんが、形から入りたいという方(笑)向けに、てならい365日専用ノートもありますよ。(ノートの購入はこちら

ノート

そうやって自分の考えを進めていくことが、自分にとっての「こころよい生活」を見つけることにつながると思います。そして、もし気づきがあれば、ぜひ心のうちにとどめておいてください。また、よろしかったら、てならいに参加した時や神楽坂ストアに来た時に、そっとてならい堂のスタッフへ伝えてみてくださいね。なにかさらに新たな発見があるかもしれませんよ。 

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 「てならい365日」では、3ヶ月ごとに同じテーマに取り組み、毎月それについてお知らせしていきます。今後、てならいの参加者募集とともに、てならい便り(メルマガ)にてこのテーマについてご案内していきますので、まだの方はぜひこちらからご登録くださいね。

ということで、今月は「素材の意味を考える」ということに目を向けながら過ごしてみませんか?「素材の意味を考える」にあたり何から始めようかなと思った方は、まずは本ページを参考にしてみてくださいね。これまでのページもよろしければご覧ください!

テーマへの取り組みに際し、ぜひみなさんのご感想もお聞かせてくださいね。また、「こんなことも知りたいよ」などご要望もありましたら遠慮なくお問い合わせフォームやメルマガにご返信ください。

今月もみなさまのご参加をお待ちしています!てならいの会場で、神楽坂ストアで、色々とお話ししましょう!


素材を見つける力を持っている
風合いを活かしたり、手を加えたり
素材の活かし方はさまざま
森の中、海辺、古い家、、、
今、そこに在るものを見つめてみる