【てならい後記】革を育てる、お手入れ実践ワークショップ。基本編!秋
こんにちは、スタッフのてんです。
8月に続き先日開催された革のお手入れ秋編。
革のお手入れは、どれも同じというわけではありません。
革の種類や使い込まれた状態、汚れや乾燥の具合によって、必要なケアも変わってきます。手元にある革製品には、どんなお手入れが合っているのか。家にあるブラシやクリーム、スプレーは、どう使い分ければいいのか。今回の「レザーのお手入れ会」は、そんな疑問を解消しながら、普段のお手入れやケア用品の使い方を見直す時間となりました。
実際に自分の革製品やケア用品を持ち寄り、先生に相談しながら、それぞれの状態に合ったお手入れ方法を学んでいきます。
参加された方からは、「何回参加してもいいわね」という声も。知れば知るほど、革のお手入れは奥深いもの。自分の持ち物だけでなく、ほかの方の革製品やケアの様子からも学びが広がる、そんなワークショップの様子をレポートします。
教えてくれるのは菊池商店の菊池さん。

教えてくださる菊池先生

ブラシにもクリームにも、それぞれの役割がある
ひとくちに革のお手入れといっても、使う道具やクリームにはさまざまな種類があります。
まずは、ブラシの違いから。馬毛のブラシは、柔らかくしなやかな毛で、革の表面についたほこりを落とすのに向いています。箒で掃くような感覚で、日頃のお手入れに一本あると便利な道具です。
一方、豚毛のブラシはクリームを塗り広げ、革になじませるのに活躍します。使い続けるうちにクリームがブラシになじみ、少しずつ自分の道具として育っていくのも特徴です。
化繊のブラシについても、それぞれの特性を教わりました。使い心地や艶の出方、毛の状態による交換のタイミングなど、素材によって違いがあります。普段何気なく使っているブラシも、役割を知ると選び方が変わってきます。

クリームは、何を基準に選べばいい?
革のお手入れ用品には、ジェルやデリケートクリーム、ローション、バーム、オイルタイプなど、さまざまな種類があります。それぞれ水分・油分・蝋などの配合が異なり、革へのなじみ方や仕上がりにも違いが出ます。
たとえば、ジェルやデリケートクリームは比較的扱いやすく、日頃のケアに取り入れやすいもの。艶を強く出すというよりも、革の状態を整えるケアに向いています。ローションタイプは伸びがよく、バッグなどのケアにも使いやすいもの。
一方、「バームやオイルタイプは??」とそれぞれの特徴を教えてもらって、今手元の革製品の状態や仕上げたい質感に合わせて選ぶことが大切とのこと。
靴の場合は、クリームの色選びもポイント。
茶色といってもさまざまな色味があるので、実際の靴をお店に持っていったり、履いていって相談したりするのもおすすめだそう。迷ったときは、少し明るめの色を選ぶという考え方も教わりました。また、クリームはたくさんつければよいというものではありません。適量があるのです。
革の乾燥具合や種類によっては、クリームが染み込んでシミになることもあるため、いきなり目立つところに塗らず、まずは目立たない場所で試してみることも大切です。
実際に試しながら、革の変化を観察する
お話を聞くだけでなく、実際に革の切れ端を使ってクリーナーやクリームを試す時間もありました。黒い革にクリームを塗ってみたり、8月のワークショップで使ったサンプルのクリームを塗った革の状態を観察したり。古いクリームや汚れがどのように浮き上がり、ケアによって革の表情がどう変わるのか。目で見て、手を動かしながら確かめていきます。
クリーナーは、一度で終わらせず、状態を見ながら二度ほど使う方法も。最初の一度で汚れが浮き上がり、二度目でさらにきれいにしていくという考え方です。新品の革製品を迎えたときのお手入れや、防水スプレーの使い方についても学びました。防水を目的とするスプレーと、油分などを含み革のケアも考えられた製品では、役割が異なります。何となく使っていた道具も、その違いを知ることで、目的に合わせて選べるようになります。


さまざまなクリームなどが並びます。
それぞれの革、それぞれのお悩みに合わせて
このワークショップでは、先生が参加者の持ち寄った革製品やお手入れ用品を一つひとつ見ながら、個別にアドバイスをしてくれながらケアを学びます。バッグやお財布、靴など、持ち寄られたものはさまざま。押し入れにしまっている間にカビが生えてしまった革製品。新しく迎えたお気に入りの品。普段のお手入れ方法を知りたいもの。
中には、ケアをして使い続けるのがよいのか、修理をした方がよいのか、それとも専門のお店で洗ってもらうべきなのか、という相談もありました。自分の持っている革製品に合った方法を直接聞けるのは、こうした会ならではのよさです。
さらに、ほかの参加者へのアドバイスを聞いたり、実際のケアの様子を見たりすることで、自分の持ち物だけではわからない革の違いにも触れることができます。
「なるほど〜」「へえ〜、そういうことか」そんな納得の声が聞こえてきたのも、印象に残っています。


学びたい理由も、革との付き合い方もさまざま
今回参加された皆さんにお話を伺うと、そのきっかけもさまざまでした。
お気に入りの革製品を自分できちんと手入れしたい方。フットケアのお仕事で靴を扱っており、ケアサービスにも知識を生かしたい方。これから革に関わる仕事をしてみたいと考えている方。単に日常のお手入れを覚えたいというだけでなく、今のお仕事の延長線上で学びを深めたいという方、リピータの方もいらっしゃいました。一度学んで終わりではなく、もっと知りたい、もう一度確かめたいと思っていただけることもうれしいことです。
革のことなら、まず相談してみよう
革製品をきれいに保つための知識から、修理や洗いの判断、仕事として革に関わることまで。先生に質問が飛んだ1日。その様子を見ていると、革にまつわる困りごとを持ち込める「駆け込み寺」のようだな、と感じました。自分ではどうしたらよいかわからなかったものも、素材や道具の特徴を知り、実際に試し、専門家に相談することで、次に何をすればよいのかが見えてきます。
お気に入りのものを、できるだけ長く使いたい。そのために必要なのは、特別な道具をたくさんそろえることよりも、まずは自分の持ち物を知り、状態に合ったお手入れを覚えることなのかもしれません。
そして、一度学んだら終わりではなく、使い続けるなかで新たな疑問が生まれたときに、また学びに来られる。
「何回参加してもいいわね」という言葉には、そんな会の魅力が表れているように思います。
ご参加くださった皆さま、そして一人ひとりの疑問に丁寧に向き合ってくださった先生、ありがとうございました。
これからも、ものを大切に使い続けるための知恵や技術に出会える場を、一緒につくっていけたらと思います。
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次回は来年2月頃を予定しております。冬使ったレザー製品のお手入れに。春の新学期などで使う革製品のケア準備に、お手元のレザーを綺麗にしながら色々学んじゃいましょう!
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<自分で磨きたい方>革を育てる、お手入れ実践ワークショップ。基本編!
菊池さんセレクトのお手入れセットはワークショップ当日販売のみになります。

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