スプーン一筋の木工作家から教わる、本当に使いやすい木のスプーンづくりワークショップ。
その温かみと食べ物の味を邪魔しないところが良くて、一度使い始めると手放せなくなる人も多いという、木のスプーン。みなさんは使ってますか?
昨年開催して好評だった、人気スプーン作家miyazonospoonの宮薗さんに、アレコレ聞きながら教わる木のスプーンづくりワークショップ。昨年は小さめのスプーンをつくりましたが、今年はバージョンアップしちょっと大きめのスプーンに挑戦します!
普段のごはんにも大活躍の予感♪ 最後には、完成したスプーンを使って実食もするのでお楽しみに。

実際に宮薗さんが販売されてるスプーン”your dish”。シャープな形が特徴です。
宮薗さんのスプーン、すごいいいんです。滑らかな口当たりで、持ち手も手に馴染む。使うとその良さがわかるのはもちろんですが、見かけもとっても洗練されている。そんなスプーンのプロから、スプーンづくりについて教わりますよ。
miyazonospoonファンの方はもちろんのこと、木の加工やカトラリーが好きな方、リピーターの方、初めての方、ぜひご参加ください!木のスプーンを上手につくるコツを宮薗さんに教えてもらいましょう♪

“your dish”をワークショップでつくります。最後に実食もあるので、くるみ油で仕上げていきますよ。全長18センチのスプーンです。
ワークショップ当日につくるスプーンはこちら、”your dish”という名前のスプーンです。先がとがっていて、ちょっと目を引く、珍しい形ですよね。このスプーンは、最初ごはん用スプーンとしてカレーやシチュー、丼・・なんでもたっぷりすくえるようにつくったスプーンを、さらに改良していきついた形なんだそうです。
木のスプーン。可愛いなと思っても、実際に使ってみると大きすぎて口に入れるとちょっと頬張ったり、最後の一粒までうまくすくえず、指を添えちゃったり米粒をお皿の端まで連れて行かないければいけなかったり・・・。そんな風に感じたことはありませんか?
“your dish”は、そんなちょっとしたストレスも感じさせない、実用度抜群でもあるスプーンです!宮薗さん自身もごはん用のスプーンを使っていく中で、チャーハンなどを食べる時、最後2,3米粒が残ってうまく食べれないことに不便さを感じ、そこから、「どうしたら、最後の一粒まですくえるだろう?」と考え尽くしてうまれたのが、この”your dish”の形。
先をとがらせたことで小回りがきくようになり、おうちにあるお皿にもフィットする。ヘラのようにきれいにすくえるので、最後の一粒がすくえない・・・!とストレスもかかりません。
『your dish =あなたの器(お皿)、お料理』ということで、おうちにあるある器で、心地よく食べてもらいたい。そんな宮薗さんの願いが込められた名前のスプーンです。素敵です。思わず使ってみたくなります!
そんな宮薗さんの想いがつまった”your dish”。宮薗さんのつくるスプーンは、刃物で形を整えて4つの種類のやすりがけを施していく、というのが基本工程。ワークショップ当日も、それにならってつくっていきますよ。
工程の中では、すくう部分を削るのが一番難しいのですが、スプーンはすくう部分が道具としての”要”。そこで、そこは宮薗さんに予め仕上げをお願いしてあります。
全部を自分でつくるのが理想ではありますが、失敗してもそこだけは担保されていれば、使えるスプーンになります。せっかくつくっても生活で使えなかったら勿体無い。ということで、今回はプロにお任せしましょう!そして、そこに自分好みの削り具合を加えていきます。きっと愛着のもてる一品になると思いますよ。
すくう部分以外の削る作業からスタートして、裏面と持ち手部分を削って4種類のやすりがけをしていきます。工程それぞれのポイントを宮薗さんに聞きつつ、木の質感をしっかり感じながら、木を刃物で削る大変さも体感してみてくださいね。
4つの種類のやすりがけといいましたが、やすりがけをそんな何回もするの?と思われる方もいるかもしれません。このやすりがけ、なめらかな舌触りや好みの肌触りの持ち手に近づけるために、必要な工程なんです。
ただやするだけと侮ることなかれ。気の済むまでやすりで仕上げるって、なかなかはまります。どうぞ満足するまで仕上げてくださいね!やすってるうちに、感覚がどんどんとぎすまされてきて、すごい細かいところまでこだわるようになっていきますよ。笑 ちなみに、使ったやすりなどは持って帰れるので、まだまだ削りたい人は帰ってからも引き続きどうぞ!
やすりがけが終わったら、最後はくるみを潰してくるみ油で仕上げをして完成です!このワークショップは、食べるところまで体験するというのが実は“ミソ“です。使うことで見えることもあるし、つくった後になんか勿体無くて使えない・・・とならないためにでもあります。

当日みなさんが削ってつくったスプーンで実食するのは、チャーハンです!神楽坂ストアからも近くにある行列のできる人気中華屋「龍朋」さんのチャーハンをいただきます。最後の一粒まですくえるか・・・ぜひ体感してみてくださいね!
今回、講師にお呼びする、miyazonospoonの宮薗さん。大学で木工を学んだのちOLを経て作家になった方です。作家活動を始めた当時、「特別な機材や場所がなくても今すぐつくれるもの」ということでスプーンを最初につくり始めたのがきっかけなんだそうですよ。
それから、10年以上スプーン一筋でものづくりをされてる宮薗さん。今は展示会で販売するスタイルに絞ってスプーンをつくり、1ヶ月で約100本ほどのスプーンをつくるそう。
展示販売会では、同じ種類のスプーンでも、微妙に持ち手の角度などを全て変えたりしているんですって。また、形に対する追求も止まらないようで、毎年新作のスプーンを生み出し続けています。

今回のワークショップの講師であるmiyazonospoonの宮薗さん。ものづくりも自分の暮らしも楽しんでいる、とても自然体で素敵な作家さんです。
「0歳から大人になってもずっと使っていて欲しいし、スプーンは誰でも使えるもの。だからこそ、スプーンは面白い。そして、食べ物の数だけスプーンがあったら、すごい楽しいなと思う。」そんな風に話す宮薗さんはほんとに楽しそう。
キットを買って自分でつくるのと違い、つくり手さんの話を聞きながら、実際に手を動かして、道具を手に入れる。今回はワークショップの様で、じっくりと聞くおはなし会の様でもあります。
これまでもさまざまなスプーンをつくってきた宮薗さんに、スプーンづくりのコツはもちろんのこと、今までどんなスプーンをつくったことがあるかなど、ぜひ当日直接聞いてみてくださいね。

全て写しきれませんでしたが、こんなにたくさんのスプーンが・・!研究熱心で、今までにほんとにさまざまな種類のスプーンをつくってきたそうですよ。
赤ちゃんからおじいちゃんまで、ずっと使える道具である「スプーン」。箸やフォークといった他のカトラリーと違う点は、がっつり”口の中に直接触れる”道具であるということ。そんなお話を宮薗さんから聞いた時、ハッとしました。
持ち手の感覚はもちろんのこと、直接舌に接触するということで、五感にも大いに影響する道具。だからこそ、より触れた時の温度や舌触りが重視される気がします。小さな子どもなら尚のこと。だからこそ、食べものを一番おいしい状態で食べたいと思った時、これは重要な要素の一つにもなります。
なにかを食べるとき、「なにを」「誰と」「どこで」食べるか?それらは食事の大切な要素です。そこに、「なにで」食べるか?ということも重要な要素として加わるのだということを、宮薗さんから学びました。
スプーン・・・。奥が深いですね。今回のワークショップで、ぜひみなさんには、そのスプーン沼に足を踏み入れていただけたらと思います!
使いやすくて便利でかっこいい日常使いのエースになりそうな”your dish”。当日は、宮薗さんこだわりのこの木のスプーンを、ぜひ一緒につくってみましょう!そして、五感を使いながら直に木のスプーンのよさを感じ、みなさんの生活の中でも引き続き使ってみてくださいね。みなさまのご参加お待ちしてます!
【会場】
てならい堂 神楽坂ストア
東京都新宿区矢来町118 千種ビル 2F
東西線 神楽坂駅 より徒歩1分
都営大江戸線 牛込神楽坂駅 より徒歩7分
※神楽坂通り沿い、1Fが【BAR&CAFFE M’S】さんになります。