てならい堂では自分にとって心地よく、社会にも環境にも良いことをしていると感じられる生活を、”こころよい生活”と呼んでいます。これまでもそれを知るための様々な機会を模索してきましたが、さらにさらに自分たちにとって”こころよい生活”を探すために、季節ごとにテーマを決めて、取り組んでいます。

2022年 夏のテーマは「自然の素材を取り入れる」です。

竹皮編の中でも人気が高い、お弁当箱。

自然の素材って良いなと思うんです。お部屋にあるだけで心が和んだり、年を重ねるごとに使いやすくなったり、お手入れもなんだか楽しくできます。皆さんはどんな自然素材を取り入れてますか?

「自然の素材を取り入れる」を考えるために、
  てならいに参加してみる。
  てならい堂(ひみつの小店)に遊びに来てみる。
  自身の生活の中で見つめ直してみる。

それぞれのやり方で、皆さんも自分にとってのこころよい生活を探してみませんか。

 「自然の素材を取り入れる」7月の話題。

1)自然素材で作る、使う、つながる

2)実際に“自然の素材”を取り入れてみる

・竹皮に触れる、編む。自分のペースで竹皮編ワークショップ。

・老舗帽子店の職人と一緒につくる、自分好みの麦わら帽子

・新宿の染め屋が育てた、藍の生葉染めワークショップ。8月

3)みんなでジャーナリング〜自然の素材を取り入れる編〜(てならい365日のススメ


1)自然素材で作る、使う、つながる。

takenoko

こんにちは。てならい堂スタッフのしいです。

今年ほどタケノコを食べた季節はないんじゃないかというほどに、タケノコと出会った年でした。きっかけは、近くに住む方から敷地内にタケノコが生えてくるから掘らないか、と誘われたことから始まりました。

日差しが和らぎ始めた夕方の時刻を狙って、いざ出陣。近くにこんな場所があったなんてと思うほどに自然豊かな土地と、数年ぶりの体験にワクワクが止まりません。あちらこちらにニョキッと頭を出したタケノコを発見し、子供たちも大興奮。掘りやすいようにと柄の部分を改造した道具を借りて、タケノコを傷つけないように慎重に掘り進めます。

約2時間で大小様々なタケノコを30本近く収穫し、達成感と心地よい疲労感を感じていた折、ふと見上げると、気持ちいいくらい真っ直ぐに伸びている竹林の先端が空の先の方で風に揺られ、しなやかに揺れているのを感じました。

サヤサヤと竹の葉同士が擦れる音を聞きながら、静謐さをも感じる竹林の空間にいるほんの一瞬、ああ昔からきっと、こうやってタケノコを掘ったり竹を切ったりしてきたんだなぁと納得したんです。

掘ったタケノコを持ち帰ったその日に、他からもタケノコを頂いたり、翌週、翌々週、さらに翌翌々週と毎週のようにタケノコを頂くことが不思議と続き、おかげで苦手意識があった茹でるコトがへっちゃらに。ご近所さんにもたくさん配ることができ、豊かさの循環を感じた春となりました。

竹といえば、5月に千葉県で開催したワークショップで使用した原始機は、竹を使った手作り品。自然に還る素材を使い、道具も自分で作ったり直したりしながら手仕事をする様子を見ていると、竹林の空間で感じた一瞬と同じく、大切にしたいことやつながりたい人たちがより明確になった気がしました。

周りを見渡せばきっと豊かな自然と資源がたくさんあって、それに気付いたり思い出したりすることが、今大切になっているんじゃないかと思います。自然を介し、素材を介し、ぜひ作り手とつながって想いを聞いてみてください。

ちなみに7月には、タケノコがぐんぐん成長した後に自然と剥がれ落ちてくる竹皮を使って作る、【竹皮に触れる、編む。自分のペースで竹皮編みワークショップ、入門編。】がありますよ。お楽しみに!


2)実際に”自然の素材”を取り入れてみる。

竹皮に触れる、編む。自分のペースで竹皮編みワークショップ、入門編。

カシロダケで編んだコースター。よく見ると模様がそれぞれ違いますね。

家庭にずっと昔から取り入れられてきた、自然素材の道具。「竹皮編」でコースターを作りますよ。

竹皮編?竹のザルとかは知ってるけど、それとは違うの?はい、どうやら違うようです。そもそも名の通り、使うのは竹の皮の部分。柔らかいので食べ物を包んだり、雪駄の材料になったりしてきた素材です。

群馬県高崎市は竹皮で作られる雪駄の産地、そこにやってきたのはドイツの建築家ブルーノタウト。この雪駄職人とブルーノタウトの出会いから生まれたのが「竹皮編」なんです。だから今残っているタウトがデザインした竹皮編はコースターやパン籠など、素材はTHE日本って感じなのに、欧風の雰囲気があってオシャレなものばかり。

そして竹林の減少で一度は無くなってしまいそうだったこの竹皮編を復活させた“でんえもんときわ”の前島美江さんから直接教えてもらえる、とっても貴重な体験ですよ。

特別な出会いが重なって続いてきた「竹皮編」を自分の手で編んでみませんか?

針を使えるお子さんも参加できますよ。

■【てならい】竹皮に触れる、編む。自分のペースで竹皮編ワークショップ。

老舗帽子店の職人と一緒につくる、自分好みの麦わらぼうし

貫縫いミシンは、メンテナンスを繰り返しながら50年以上使い続けています

貫縫いミシンは、メンテナンスを繰り返しながら50年以上使い続けています

皆さん、夏ですね。やっぱり夏には麦わら帽子です。毎年活躍してくれる麦わら帽子を今年は作りに行ってみませんか?

埼玉県春日部市に「田中帽子店」さんはあります。なんと明治13年創業(今年で創業142年!)の老舗帽子店です。春日部は麦や米の生産地として栄えた場所、当時は麦わら帽子を作る会社がいくつもあり、麦わら帽子は春日部の伝統工芸品にも認定されるほど。

昔と変わらない製法で作る田中帽子店さんの麦わら帽子はデザインもスタンダードでずっと使える、何より麦わらの通気の良さ、見た目の涼やかな雰囲気はこれからの夏のおともにぴったりです。

【てならい】老舗帽子店の職人と一緒につくる、自分好みの麦わらぼうし


新宿の染め屋が育てた、藍の生葉染めワークショップ。8月。

藍の葉を採取するところから始まる、藍の生葉染め。自分で摘んで、自分で染める。自然素材の色を楽しんでみませんか?

藍ってどこで採れるの?なんと新宿で採れますよ。新宿は染めの里おちあいさんで大切に育てられた藍の葉を使わせてもらうんです。生葉染めは鮮度が命!摘んでから40分程度染めてあげないといけないんだそうです。天然の素材ならではですね。

涼やかな藍色のスカーフを今年の夏は身につけましょう。

■【てならい】新宿の染め屋が育てた、藍の生葉染めワークショップ。8月


3)みんなでジャーナリング〜自然の素材を取り入れる編〜(てならい365日のススメ)

いかがでしたか。みなさんも一度、自然の素材を取り入れるということについて考えてみませんか?意外な発見があると思いますよ。

この3ヶ月、自然素材に目を向けながら過ごしてみようと思います。てならい堂ではそうやって自分の生活を見つめ直してみる機会を、「てならい365日」と名付け、お家でのセルフジャーナリングを皆さんにオススメしています。

やり方はとても簡単。ノートを用意して、テーマについて書き出してみる、以上です。けれど騙されたと思って書いてみてください。書き出された文字を見ていると不思議と次々と新しい考えが思い浮かぶものです。

そうやって自分の考えを進めていくことが、自分にとっての「こころよい生活」を見つけることにつながると思うんです。そして、はっ!とした気づきがあったら、ぜひてならい堂に共有してください。メールでもいいですし、てならいに参加した時やひみつの小店に来た時に、そっとスタッフへ教えてください。あるいは3ヶ月ごとに開催する「みんなでジャーナリング」で一緒に自分の事を書き出してみましょう。

もしかすると同じワークショップに参加した人も、実は自宅でてならい365日に取り組んでいる仲間で、お互いに共感できるかもしれませんよ。

よーし、ちょっと考えてみようかな。と思ったあなた。今回は、「自然の素材を取り入れる」を考えるにあたり、まずはてならい堂が提案するお題をご参考にしてみてはどうでしょう。

365日では新たに日々の事ごととして「お題」をアップしていきます。それをみてやってみたいな、と思うものがあれば是非やってみてみてくださいね。365日のインスタグラムでもアップしてます。こちらもどうぞよろしくお願いします。
てならい365日インスタグラムはこちらから


やってみて、どんなことでも結構ですので、気づいたことをノートに書き出してみてください。どんなノートでも構いません。構いませんが、形から入りたいという方(笑)向けに、てならい365日専用ノートもありますよ。

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さて、色々と「自然の素材を取り入れる」についてご紹介してまいりましたが、いかがでしたでしょうか。

テーマに取り組んでから3ヶ月。みなさんの「自然の素材を取り入れる」についてぜひご感想もぜひ聞かせてください。

今後、てならいの参加者募集とともに、てならい便り(メルマガ)にて随時このテーマについてご案内していきますので、まだの方はぜひこちらからをご登録くださいね。

「こんなことも知りたいよ」みたいなご要望あれば遠慮なくお問い合わせフォームやメルマガにご返信ください。

今月も皆さまのご参加をお待ちしています。てならいの会場で、ひみつの小店(神楽坂)で、色々とお話ししましょう!

ちくちく、ごわごわ

手入れがいる、手間がかかる

それって、人と一緒なのかも

いいことばかりじゃないけど

なんか気になる自然のもの