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川沿いや公園を散歩しているときに、ふと植物が目に入ることってあると思います。食べることができたり、薬草として意外な効能があったり、身近にある植物は様々な可能性に秘めています。

そのように、身近にある植物を使って楽しむことができることの一つに、”草木染め”があります。

草木染め、みなさんはやってみたことはありますか?

「でもちょっとやり方が複雑そう・・」

「興味はあるけど、なかなか機会がなくて・・・」

「やったことはあるけど、うまくできなかった・・・」

なんて方も多いのでは。

そんな人たちのために、身近にある草花をつかって、はじめての草木染めをする機会をご用意しました。もちろん、はじめてじゃない方のご参加も歓迎です。

オンラインでの実施となりますので、おうちにいながらしてご参加いただけますよ。

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 草木染めとは、字の如くではありますが、天然の植物を染料にして染めていく染めの手法のことです。

私たちの衣服は、昔はすべて天然の染料由来であったと思いますが、時代が進むにつれて、人工の染料も増えてきました。とくにアパレル業界では、その染料に大量の水を使うことで、環境への負荷も高いのだとか。

自然のめぐみを染料にしたその淡い色合いは、私たちの肌にもやさしく馴染み、環境にも優しい。

そんな草木染めを、岐阜県の山奥にある石徹白という集落で草木染めを使ったものづくりをされている石徹白洋品店さんと一緒に体験します。

みなさまのご家庭と現地をオンラインでつなぎながら、一緒に1枚の布を染めあげましょう。

草木染めの基本の手順は、染料を煮出して染液をつくり、その中に染めたいものをいれてさらに煮る。そして媒染液に浸し、再び染液に漬ける・・・。これらの工程を繰り返していくことで、染め上げたい色に近づいていきます。

簡単そうにみえて、ちょっとしたコツもいるので、ぜひ、そのあたりは当日先生に聞いてみちゃいましょう。

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 草木染めは、身近な草花を活かして染めます。この体験に参加した後もなるべくみなさんが身近に感じやすいような草花を、今回一緒に染めることにしました。

そこで、ワークショップで使う染料は「よもぎ」です。

よもぎといえば、春の七草として思い浮かべる人も多いと思いますが、乾燥させることによって1年中楽しむことができます。古くからその高い効能から和製ハーブとも親しまれていますよね。春はよもぎの新芽が柔らかく美味しいので、天ぷらにしたり、よもぎ 団子をつくったり、主に食用に使われますね。

ワークショップ開催の5月は、ちょうどまわりで植物が繁っている時期。春から夏にかけては草木が一番元気な時です。ワークショップに参加後、自分で採取し草木染めにチャレンジしてみたりするのにも、まさにぴったりの時期ですよ。

ワークショップではしっかりと乾燥させたドライのよもぎを使用しますが、生のフレッシュのとれたてのよもぎか、しっかりと乾燥させたよもぎ、どちらでも染めることができます。

よもぎ染めの楽しい部分は、その香りにもあります。

染めている最中には、よもぎのとっても心地よい香りが楽しめるので、その部分もあわせて楽しんでいただけたらと思います。先生曰く「染めていてリラックスできる私たちのお気に入りの染め材」とのことですよ。染めながら、リラックスできるなんて、素敵ですよね。おうちでデトックス体験にもなるかも。

よもぎは、染めると淡い色合いが素敵なやさしい薄緑色になります。天然の染料なので、すごく濃い色に染まるわけではありませんが、色の濃さよりも、その落ち着いた淡い色合いやプロセス、香りなどをお楽しみいただけたらなと思います。

今回のワークショップは、全2回の連続講座形式で実施します。

草木染めといえば、「媒染」の種類によって、色の変化が見られるので、そこが面白いところです。そこでワークショップでは、1回目はミョウバン媒染、2回目は鉄媒染に挑戦します。

草木染めをする時には、草木の色を布に定着させるために、アルミ・鉄・銅・鉛など様々な種類の鉱物をはさみます。それが「媒染」という作業です。この媒染で何を使うかによって、発色が変わってくるんです。

媒染液は、種類によっては、汚水処理をしなければ廃棄できないものも多いですが、石徹白洋品店さんが使っているのは、身近にある廃材であるさびた鉄(釘)、そして、お米のとぎ汁、お酢、黒糖でつくることができる「鉄媒染液」です。わたしたちの身近にあるものを活かしてつくれそうですよね。そんな風におうちでつくれる鉄媒染のつくり方と染め方までを今回のワークショップでは学んでいきますよ。ちょっと匂いはありますが、危険ではない・環境に優しい媒染液をおうちでつくって、様々な草木染めの色合いを楽しんでくださいね。

鉄媒染に使うさびた鉄(釘など)の準備が難しい方には、石徹白洋品店さんから材料をお裾分けしてもらうこともできますので、お申込み時のオプションでお選びくださいね。

鉄媒染のつくり方はなかなか教えてもらえる機会は少ないものの、自分で簡単にできる方法です。このようにつくり手さんから直接教えてもらえる機会はまたとないチャンスです!いろんな媒染方法を学ぶと、草木染めの幅も広がってきますので、ぜひ全2回連続参加をおすすめします。もちろん、まずは基本的なことだけ試してみたいという方は1回目のみのご参加もできますのでご安心くださいね。

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講師としてお招きするのは、岐阜県と福井県の県境に位置する縄文時代からある石徹白(いとしろ)という集落で、そこに伝わる服の形をベースとした服づくりをしている「石徹白洋品店」さん。

石徹白という地域で、先人たちが積み重ねてきた知恵を学び、日本人が古来よりつくってきた直線裁ちの服を、現代のライフスタイルに合うかたちにリデザインしています。そして、布に無駄が出ない服を、その土地の植物の色をつかって、1枚1枚の布を手作業で丁寧に大事に染めているつくり手さんです。

春は桜、秋は栗など、できる限り自分たちの身近な地域の植物を、自分たちの手で採取して、草木染めや藍染を行っているそうです。その土地に古くからある、その季節のものをありがたくわけていただく、そういった姿勢は、地域は違ったとしても同じ日本に住むわたしたちが、日々の生活の中で学ぶべき部分もあるのではないでしょうか。

古くからその地に伝わってきたものに敬意の念を持ちながら自然の恵みにも感謝し、今のわたしたちにあった新しい価値を生み出そうとする石徹白洋品店さんの姿勢に、わたしたちてならい堂は共感いたしました。

当日は、草木染めの実演に加え、ものづくりで大切にしていることのお話や、染めの際のポイントやふだんどんなものを使って染めているか、いろんなお話も伺えたらなと思っているので、この機会に草木染めをやってみたい!という方のご参加、ぜひお待ちしております。

「同じ植物でも、植物そのものの状態や染め方で毎年色が微妙に変わります。また、媒染によってもさまざまな表情を見せてくれますよ」とのことですので、ぜひこのあたりも、当日伺ってみたいですね。

身の回りにある植物をいかしたものづくりのあり方に、ちょっとでも触れてみてください。そして、これを機会に暮らしの中に草木の色を取り入れてくださると嬉しいです。わたしたちの身近にある植物への見方も変わるかもしれませんよ。

本物の草木染めをつくり手から直接教わるチャンス。

みなさまのご参加をお待ちしております。

*去年のワークショップ開催の様子はこちらをご覧ください。

 

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必要な道具はこちら。この中でご自宅で
用意していただくのは、鍋・ボール・温度計・菜箸です。

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今回は、柄染めも楽しんでいただけたらと思います。
より可愛らしくなりますね。


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当日オンラインでつなぐ石徹白集落。ぜひその地域にも
思いを馳せながらご参加してみてくださいね。

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石徹白洋品店さんが実際にお店で販売しているよもぎ染めの
ズボンです。自然な感じが素敵です。


2回目の鉄媒染の際に使用する鉄屑や古釘。 結構な量が必要ですが、これを発酵させていきます。

2回目の鉄媒染の際に使用する鉄屑や古釘。
結構な量が必要ですが、1回目の終わりにつくり方を教わり、
これを2回目までに発酵させてきてもらいます。

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白いところはなにも染めていない部分で、
黄色っぽいところがミョウバン媒染、カーキ色っぽいところが
鉄媒染で染めた部分です。複雑な色味がとっても素敵です。