一口に染めと言っても、その技法はさまざま。藍染めなどの草木染めや、着物を染める友禅、手ぬぐいを染める注染などの染め方がありますが、いずれも”色”を楽しむために、職人がこれまでに様々な工夫を積み重ねてきた技術です。

新宿区にある”落合”は、実は大正時代からの染めの産地。この地で約100年続く染め工房と一緒に、毎月第二火曜日の夜に”染め夜塾(そめやじゅく)”を開催しています。染めの技術を”初めて”のみんなが集まって体験するワークショップに、これまでに参加してくださったみなさんが体験して最初に口にする言葉は”楽しい”でした。

染めること、つくることの”楽しさ”を知ることで、今後、染め物に触れるとき、今まで以上にその素敵さに思いを馳せることができるようになるはず。今月は、自分で好きな柄の型で色を染め抜いていく技法を体験します。

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抜染(ばっせん)と呼ばれる技法で、生地に専用の糊(のり)を置いて、蒸し上げることで色を抜きます。染め屋さんでは濃い色から色を抜いたり、染めではみ出してしまったところを修正する際に使われています。

今回のワークショップでは、二葉苑にあるたくさんのかわいい型の中から好きなものを選んだり、まっさらな型紙もお渡しするので、自分で好きに彫った柄を使って、黒のトートバッグを染め抜きます。参考にしたい小さなイラストなどをお持ちいただくといいかもしれません。

トートバッグにお好きな柄を載せて糊を付けたら、その上からおがくずを振りかけて、糊が他の部分につかないようにして蒸し器で蒸すと、柄の部分がきれいに色が抜けて仕上がります。

ご希望の方は、生地の持ち込みもOK。生地によって色が抜け易かったり、抜けづらかったりもしますが、濃い色、薄い色などその辺りもぜひ色々と実験してもらえればと思います。

会場は普通はなかなか入れない職人さんの仕事場。職人の道具に萌えること必至です。そして、そこら中に色があふれる染め工房は、とてもフォトジェニック。写真もどうぞご自由にお撮りください。

“染め物”という言葉に私たちはなぜ惹かれるのでしょうか。色のこと、柄のこと、手仕事のこと、、、私たちが素敵だなと思うことが、そこに組み合わさっているからでしょうか。そしてその素敵なことがらに思いを馳せているから、私たちが手ぬぐいや生地、あるいは着物をお店で手にするとき、それを”大切なもの”として、扱うことができるのかもしれません。

夜の手仕事タイムは、お仕事帰りのリフレッシュになると好評です。そして、今回の楽しさは何と言ってもやはり自分で柄をつくるところ。「こうしたら、こうなるかな」とか、職人になりきって、自分なりの技術を磨いてみませんか。


型の参考。動物っぽいものがあったり、

型の参考。動物っぽいものがあったり、

ちょっと幾何学っぽい柄であったり。

ちょっと幾何学っぽい柄であったり。


半纏の背中に花を背負ってみたり。

半纏の背中に花を背負ってみたり。

金魚を隠してみたり。

金魚を隠してみたり。


文字もできますよね。

文字もできますよね。

工房の中は撮りどころ満載です。

工房の中は撮りどころ満載です。

場所 :  染めの里 二葉苑
東京都新宿区上落合2-3-6
日時 : 9月12日(火曜)19時〜21時
(作業スピードによって終了が遅れる場合があります)
内容 :

二葉苑による「抜染」体験 5,400円
※抜染へは生地の持ち込みができます。但し、生地によっては上手く色が抜けない場合もありますが、やってみないと分からないので、予めご了承ください。

その他注意事項:

※現地までの交通費等はお客様ご自身でのご手配、ご負担となります。
※準備の都合上、キャンセルは1週間前迄とさせていただきます。
※スマホからお申込いただく際に、クレジットカード決済通信中に通信が途切れてエラーとなるケースがあります。カード決済をする際は、電波の安定した状況で行って下さい。