玉ねぎで染める、秋のストール染め
少し暖かくなるアイテムがあると嬉しい季節。
12月はストールの“玉ねぎ染め”の会を開催します。
一枚の布を、植物の色で染め上げる時間。それは、暮らしの中で少し立ち止まり、自然のリズムに心を合わせるようなひとときです。
今回染めるのは、やわらかな風合いの綿のストール。植物の色がそっと重なり、世界にひとつだけの表情を生みます。
いつもは玉ねぎの染め替えの回でしたが、今回はベージュ無地と市松白黒の2種類のストールから選んで玉ねぎ染めをします。
(玉ねぎの染め替え回は来年の1月予定しています。)自然な風合いのストールで首元のお洒落も楽しみましょう。
玉ねぎの皮で染めをします。
植物、土、野菜など、草木染めの素材は本当にさまざま。
今回のワークショップでは、玉ねぎの皮を使って染めていきます。これがまた、とても綺麗な色が出るんです。玉ねぎの皮を煮出して染料をつくるこの手法は、季節を問わずでき、素材も手に入りやすいので、おうちでも気軽に楽しめる草木染めのひとつです。
媒染剤(色止め・発色)はいろいろありますが、今回は鉄媒染とミョウバン媒染(アルミ媒染を使用します。自然の落ち着いた色合いに染め上がります。浸す時間などで色合い度合いが変わり、濃さも多少変わりますのでオリジナルの色味をお楽しみください。グラデーションにすることも可能です。ストールは2種類ご用意。当日お好きな方を選んでください。
ベージュ無地 SIZE:幅 70cm × 長さ 180cm
市松白黒 SIZE:幅 105cm × 長さ 200cm
どちらも 綿100%。やわらかく軽やかな風合いで、秋冬春の装いにそっと馴染みます。
模様を楽しむ
ビー玉や割り箸、輪ゴムを使って、さまざまな絞り模様をつくることもできます。
生地を結んで染液に浸けない白い部分を残すことで柄をつくる「絞り」。
思い通りにいかないところも、この技法の面白さです。
無地で少し寂しいと感じたら、絞りの加工を施して染めてみてください。半分だけ染めるのも面白いかも。狙った模様が出る瞬間には、きっと小さな感動があるはずです。
ご自宅で貯めた玉ねぎの皮があれば、ぜひお持ちください。染めるものと同じくらいの重さの皮で、しっかりと色が出るそうです。もちろん、染めるのに十分な量はこちらでもご用意しています。
「もったいないから取っておいた」という気持ちをそのまま、色に変えていきましょう。

色の参考。茶色〜辛子色と媒染と染めのグラデショーンで風合いと色合いが変わります。

綿のストールは空気を含んで軽くて暖かい
今回も、いつも染めのワークショップでお世話になっている「染の里おちあい」さんで開催します。100年間もの間この土地で着物を染め続けている染めの里おちあいは、今は地域の染め工房として場所をひらくことで、私たちに五感を通じて、染め文化を伝えてくれています。
普段、きものの染色を行なっている工房での染めの体験は貴重です。
100年前と今とでは、「染める」という仕事は、全く違う立ち位置になってしまったのだろうと思います。けれど、「自分で染める」という経験は、そのモノがどのような思いでつくられているかを知ることにつながります。

場所は、新宿区落合で100年に渡り着物の反物を染めてきた工房「染の里おちあい」です。
同じ玉ねぎ染めでも、仕上がる色はひとりひとり異なります。
そして、翌日から少しずつ空気に触れて色味が変化したり、柔らかく褪せたりと、
“育っていく色”を楽しむことができます。
自然の恵みが生むやさしい色合いを、手で感じながら。
布と心を静かに整えるような時間を、ぜひご一緒に。
※10/24(金)12時まではサポート会員優先となります。
【場所】
染の里おちあい
西武新宿線 中井駅より徒歩4分
都営大江戸線 中井駅A2出口より徒歩4分
東西線 落合駅より徒歩8分
※特に落合駅からは迷いやすいので、Googleマップ等をご使用をお勧めします。