草木染めの代表格といえば藍染めですが、天然の“藍染め”のワークショップは、その難しさから実は貴重な体験なんです。なぜ天然の藍は難しいのか、その難しさの所以も学んでもらいます。

今回は、おちあいさんの敷地で採れた藍の葉を乾燥させたものを使用します。言わばこれは、地産地染のワークショップ。

また、板締めの技法を使って、想定を超えた柄が入るもの、楽しみの一つ。一足先に夏を感じるワークショップ。染め体験がはじめての方もお子さんも一緒に楽しんでくださいね。

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新宿産の藍の乾燥葉。この葉を使って染色していきます。

真夏に開催する藍の葉を擦りつぶした汁で染める”生葉染め”は新鮮な藍の葉があれば簡単な工程で染めることができ、綺麗な薄いブルーに染まります。とても爽やかな色味です。

一方、今回体験する乾燥葉染めは、還元反応を用いて藍の色素を沈着させる染色。生葉染めでは出ない濃紺にも染められるんです。

生葉染めとは工程がまったく異なり、水温や時間によって染め上がりが変わってきます。藍の葉を煮詰める工程など、職人さんにやってもらう工程もありますが、温度管理や還元材の使い方など、気になる染液の作り方からじっくり教えてもらいながら体験します。

産地も染め工房も減ってしまっている中、新宿の落合で100年以上反物を染め続けてきた工房「染の里おちあい」さんは、庭で藍を育て始めました。新宿で育った藍を乾燥させ、染料を作るので自然の藍。とっても貴重なんですね。

世にある藍染めは実は、天然の藍に似せた合成藍が主流なんだそうです。合成藍は含有する藍の純度が高いためインディゴ・ピュアーと呼ばれます。

純度が高いけれど、植物由来ではない。純度が高いので、温度管理などの手間がなくて大量に染めることに向いている、と。なんだか狐につままれたような話です。

てならい堂としては、たくさん染めたいわけではない。ただ、それを知りたいだけです。であるならば、例え難しくても失敗が多かったとしても、やはり植物由来の藍染めを体験してみたい、と思っています。

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板締めの見本です。当日は手ぬぐいサイズで染めていきます。

今回は特別に持ち込みOKです。重量によって準備する染料の量が変わりますので、染め直ししたい衣類の重さを事前にお伺いします。重量制限や金額について、詳しくはページ下部の詳細をご覧ください。

私のおすすめは靴下です。藍染めには菌の繁殖を抑える抗菌効果、においを抑える消臭効果があるので、使用頻度が高く、万能なてぬぐいやよく履く靴下にはもってこい。(防虫効果もあります。)もちろん洗濯しても効果は持続します。

特にお持ち込みが無い場合は、今回染めるものはてぬぐいです。てぬぐいが1枚バッグにあると、安心しますよね。

また、藍染めは色が濃いので、柄が付けやすいんです。そこで、板締めと呼ばれる技法を試してみましょう。板で生地を挟んで、染色液につけることで連続した文様を大胆に染色できます。そこで偶然できるにじみやぼけが美しいんです。1枚1枚染めるからそれぞれ違った印象になります。

さらには、藍につける時間によっても、色の入り方が変わります。(去年の板締めワークショップの詳細はこちらから。)これこそ、不安定な天然の草木染めの醍醐味では無いでしょうか。

そしてそして。なにより色が良いですよね、藍って。日本人の肌に合う色味なので、手を拭くとき、道中ものを包むとき、ハッとする美しさがあります。自分の手で染めたてぬぐいを、ぜひ永く愛用してください。

三角に折って板で挟んだり

三角に折って板で挟んだり、端っこだけ染めたり、締め方で染まり方が変わります。

「染の里おちあい」さんでは、そもそもは着物の反物を染める工房でしたから、草木染めはあまりやっていなかったのですが、「染め文化」そのものを地域に根ざし、未来につなぐことを目指し、藍を育て、藍の種を地域の皆さんに配ってます。素敵ですよね。

藍は産地や時期、工程によって色の出方が違ってきます。藍色に10種類以上の名前があるんですって。去年行ったワークショップとはまた違う色味や風合いを楽しむことができるはずです。

青の映えるこの季節、貴重な藍染めを体験してみませんか。