おうちから持ってきた服を自分の手で染める、染め替えワークショップ。
藍染めに引き続き、”玉ねぎ染め”を初開催します!

クローゼットにある服。
あれ?買ったあの頃ほどワクワクしてないって感じること、ありますよね。思い出の詰まったものだけど、今はもう着られない、と奥に仕舞いっぱなしのものもあるかもしれません。

生活も気持ちも見た目も、変わっていくから当たり前だと思います。そんな服を、もう一度ワクワクして着られたら良いですよね。

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「染め替え」とは元々、古くなったり、似合わなくなったきものや上物の色を上から染め直すことです。聞いたことがある、知ってるけど実際自分で染め替えしたことのある人は少ないのではないのでしょうか。

ひとつのものを長く着続けるための昔からある手法ですが、これは、洋服にも置き換えられます。きものの染め替えと聞くと敷居が高いけれど、リメイクするという感覚だとなんだか身近に感じますよね。

捨てるのがもったいない、今持っているものを生かしたい、染色を自分でしてみたい、とか、新しく服を買う楽しさとはまた違った喜びがあると思います。

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今回は玉ねぎで染め替えをします。植物、土、野菜など、草木染めの素材は種類が豊富です。今回のワークショップでは、玉ねぎの皮を使って染めていきますよ。これまた綺麗な色が出るんです!

玉ねぎ染めは、玉ねぎの皮を煮出して染料をつくります。素材である玉ねぎは手に入りやすいですし、季節を問わず染色ができますので、おうちでも気軽にできる草木染めのひとつです。

染め上がりの色味はさまざま。ミョウバンや鉄などの媒染剤(色止め・発色)に浸すことで、濃淡自在な黄色が出ますし、鉄媒染でモスグリーンのような色にも染められます。

絞りや板締めで模様をつけることもできます。
生地を結ぶ(絞る)ことによって、染色液に浸けない白い部分を残すことで柄をつくります。この絞りと呼ばれる技法を駆使して、狙った通りに柄を出すのが結構難しいですが、それが面白みでもありますね。可能な方は絞りの加工をしてお持ち込みいただいてもOKです。

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衣服の種類としては、Tシャツ、ワンピース、帽子などの小物など、さまざまなものをお持ち込みいただけます。どのような色味になりそうか、気になるものを複数枚持ってきて、職人さんと相談して決めることもできますよ。当日、追加料金で複数枚染めることもできますので、藍色の染め上がりを想像しながら選んでみてください。

素材は、綿、レーヨン、麻、ウールなどのさまざまなものを染められます。特に綿や麻などの自然由来のものはしっかり色が出ると思います。地の色は、黒などの濃い色を避けていただければ、それぞれの表情で染まっていきますので、真っ白でなくとももちろんOKです。

そして今回は、衣服のお持ち込みだけでなく、玉ねぎの皮もお持ちいただければ、それを煮出して染料にしたいと思います。染めるものとだいたい同じ重量の皮で染まるそう。

もちろん、染めるのに十分な量は用意していますので、捨てずに貯まった分をご無理のない範囲で。

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ビー玉や割り箸、輪ゴムを使って、さまざまな絞りをつくることができます。無地で寂しいと思ったら、絞りの技術を使って染めてみてくださいね。

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今回も、いつも染めのワークショップでお世話になっている「染の里おちあい」さんで開催します。100年間もの間この土地で着物を染め続けている染めの里おちあいは、今は地域の染め工房として場所をひらくことで、私たちに五感を通じて、染め文化を伝えてくれています。

普段、きものの染色を行なっている工房での染め替え体験は貴重です。

100年前と今とでは、「染める」という仕事は、全く違う立ち位置になってしまったのだろうと思います。けれど、「自分で染める」という経験は、そのモノがどのような思いでつくられているかを知ることにつながります。

場所は、新宿区落合で100年に渡り着物の反物を染めてきた工房「染めの里おちあい」です。

場所は、新宿区落合で100年に渡り着物の反物を染めてきた工房「染の里おちあい」です。

染め替えをして色を変えることで、もう少し長く着られるようにする。地色や柄など、すでにある要素を生かしながら、予測できない染め上がりの具合を楽しむことができます。

同じ染料でも、みなさんまったく同じ色になることはありません。そして、翌日からは空気に触れて色味が変化したり、逆に褪せたりして「育っていく」過程を愉しむことができます。