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 “桜染め”という言葉を聞いて、ちょっとテンションが上がる感覚。

なんで?そんな理由を考える事自体が野暮かもしれないですよね。昔から自然と季節と、寄りそって生きてきた日本人。先人達は、季節の花や草木が持つ色を使って、自分の身につけるモノを華やかに彩ろうと努力を重ねてきました。

そしてその血は、きっと今も脈々と私たちの中に流れていて、季節の草木と出会う度に、その色を手に入れたいという想いが、むくむくと頭をもたげてくるような気がします。

そんな日本人の血を騒がす最大のアイコンは、なんと言っても桜。いつもより春がずっと待ち遠しい2021年。桜染め体験で春を先取りしませんか。

こちらは以前の桜染めのサンプル。端の部分には鉄媒染による紫で、色の差を強調してます。今年も同じ色にはなりません。この一期一会の色こそが、自然の草木染めの魅力とも言えます。

今回の桜染め体験も、東京は新宿落合にあります、染めの里”おちあい”の職人さんと一緒に行います。体験では、シルクのストールを桜を煮出した染色液で染め上げます。巾30cm、長さは165cmあります。

綺麗なピンクの桜の花びらを集めて染めるかと思いきや、実は花の咲く前のつぼみの付いた小枝を煮出して、その中に眠る色を抽出して、原液を作り出します。やっとでき上がった原液も、染める素材や、温度や湿度によっても仕上がりの色は変わっちゃうという、まさに生き物と対峙する作業。

おちあいの職人が、今まさに桜の枝を煮出してくれてますので、皆さんには、この桜の染色液に二度三度と浸け込むことで、自分の思う色合いにストールを染め上げていただきます。

部分ごとに浸す時間を変えてグラデーションを作ったりと、出来上がりを想像しながらのシンプルな工夫が草木染めの醍醐味。(一部を結んで白い部分を作る”絞り”の技法はピンクが淡いので、あまり差が分かりづらいかもということでした。)

さらには、色を定着させるための媒染によっても色は変化しますので、ちょっとしたアクセントを入れてもらうこともできます。この辺りはぜひ、職人相談しながら、自分のイメージを形にしてみてください。

必ず生じる毎回の微妙なニュアンスの違い、一期一会の色だからこそ、自分の生活に長く寄り添えるストールになるんだと思います。春を先取る桜染めのストール、みんなで染めてみませんか。

こちらは今年の枝を煮出した様子。染色液を濾すための布が、ほんのりピンク色に染まりました。

使用する桜の枝は、長野県恵那市から届いたモノ。落合があるのは東京の新宿区ですが、江戸時代に甲州街道に宿場を作る際に、信濃高遠藩の内藤氏の屋敷があったことにちなんで、「内藤新宿」の名が付けられたそう。ちなみに今の新宿御苑はこの内藤氏の屋敷跡だとか。 こうしたご縁を頼って、今回は信州恵那の桜を使って東京新宿の染色産地、落合で染める、という筋書きです。

過去に開催した染物の体験レポート「てならい後記」を記載しています。気になる方は是非ご覧ください。

【てならい後記】春を先取りする、ストールの桜染め体験。2月

 
また、同じ日に型染めの体験も開催しております。午前が桜染め、午後が型染めとなっていますので、気になる方はぜひ合わせて体験してみてくださいね。
型染め体験についてはこちらからどうぞ。→型を使って「自分で染める」お買い物袋。