おうちから持ってきた服を自分の手で染める、染め替えワークショップ。

季節を感じ、上品な色が出る桜染めでも染め替えをやってみます。

毎年恒例の桜のストール染めワークショップも開催しますので、お好きな体験をお選びください。
桜のストール染めワークショップはこちら

クローゼットにある服。
あれ?買ったあの頃ほどワクワクしてないって感じること、ありますよね。思い出の詰まったものだけど、今はもう着られない、と奥に仕舞いっぱなしのものもあるかもしれません。

生活も気持ちも見た目も、変わっていくから当たり前だと思います。そんな服を、もう一度ワクワクして着られたら良いですよね。

シャツはどれも同じもので桜で染めたもの。助剤などで染まり方が変わります。素材によっても変わります。

「染め替え」とは元々、古くなったり、似合わなくなったきものや上物の色を上から染め直すことです。聞いたことがある、知ってるけど実際自分で染め替えしたことのある人は少ないのではないのでしょうか。

ひとつのものを長く着続けるための昔からある手法ですが、これは、洋服にも置き換えられます。きものの染め替えと聞くと敷居が高いけれど、リメイクするという感覚だとなんだか身近に感じますよね。

捨てるのがもったいない、今持っているものを生かしたい、染色を自分でしてみたい、とか、新しく服を買う楽しさとはまた違った喜びがあると思います。

キャップも後ろのシャツも淡い桜染めです。

日本の春の風物詩である桜。綺麗なピンクの桜の花びらを集めて染めるかと思いきや、実は花の咲く前のつぼみの付いた小枝を煮出して、その中に眠る色を抽出して、原液を作り出します。

やっとでき上がった原液も、染める素材や、温度や湿度によっても仕上がりの色は変わっちゃうという、まさに生き物と対峙する作業。

衣服の種類としては、Tシャツ、ワンピース、帽子などの小物など、さまざまなものをお持ち込みいただけます。どのような色味になりそうか、気になるものを複数枚持ってきて、職人さんと相談して決めることもできますよ。当日、追加料金で複数枚染めることもできますので、藍色の染め上がりを想像しながら選んでみてください。

素材は、綿や絹などの自然由来のものはしっかり色が出ると思います。地の色は、生成りがかっていても染まりますが、白いほうがよりピンクがきれいに出るそうです。

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使用する桜の枝は、長野県恵那市から届いたモノ。落合があるのは東京の新宿区ですが、江戸時代に甲州街道に宿場を作る際に、信濃高遠藩の内藤氏の屋敷があったことにちなんで、「内藤新宿」の名が付けられたそう。ちなみに今の新宿御苑はこの内藤氏の屋敷跡だとか。 こうしたご縁を頼って、今回は信州恵那の桜を使って東京新宿の染色産地、落合で染める、という筋書きです。

使用する桜の枝は、”染の里おちあい”の桜。新宿の土で立派に育った桜です。

普段、きものの染色を行なっている工房での染め替え体験はとても貴重です。

染め替えをして色を変えることで、もう少し長く着られるようにする。地色や柄など、すでにある要素を生かしながら、予測できない染め上がりの具合を楽しむことができますよ。

同じ染料でも、みなさんまったく同じ色になることはありません。

そして、翌日からは空気に触れて色味が変化したり、逆に褪せたりして「育っていく」過程を味わってください。