※今季は満員御礼となりました※ 

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にっぽん てならい堂では、「物の手に入れ方」を見直すことに取り組んでいます。”壊れたものは捨てて買い直す”だけでなく、手入れしながら大切に使うことや、あるいは「直すこと」自体も、今までと違う手に入れ方の一つだと思うんです。

自分自身で直してじっくり長く使うという選択肢を持てたらきっと素敵ですよね。だから、壊れた器に新しい命を吹き込む”金継ぎ” が、気になっている人も多いのではないでしょうか。

けれども、 金継ぎ教室って「なんだか敷居が高そう。」 「怖い先生が出てきそう。」(笑) 「そもそも、金継ぎって何て読むの?」(きんつぎですよ。) なんて声をたくさん聞きました。 というわけで、そんな”初めてのみなさま”が怖がらずに参加できる(笑)、わかりやすい金継ぎ教室を目指し、「初めての金継ぎ」と題した、全7回のワークショップを東京の「染め屋の工房」を借りて開催いたします。

金継ぎと一口に言っても、世にある技法は様々です。その中でにっぽん てならい堂では”本物の漆”を使ったやり方にこだわっています。

染め屋の仕事の様子を横目に見つつ、割れてしまったかわいいお皿を持ち寄って、初めて同士みんなでわいわい金継ぎしてみませんか。

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金継ぎという言葉を聞くと、金を使って繕っている器を想像するかもしれませんが、金継ぎのベースは”漆”です。漆で接着剤をつくり、隙間を埋めるペーストを作り、線を描き、そうやって何度も漆を使って仕上げていきます。最後の仕上げに金などの金属の粉を蒔くので金継ぎと呼ばれますが、金粉を蒔かずに漆だけで仕上げることもできます。

ところで、世の中には敷居を低くし過ぎてしまった”なんちゃって金継ぎ”が溢れているそうです。”なんちゃって”では本来は漆を使うところ、接着剤を使っちゃいます。食べ物をいれる器に接着剤、って心配ではないのかな。

初めてだからこそちゃんとしたプロから本物を学びたい、と思うのがいつものてならい堂のやり方です。基本さえ知っていれば、その先で”なんちゃって”でもなんでも、自分で選択できるのがいいと思うんですよね。

昔ながらの金継ぎは天然の漆を使っての作業なので、何度も漆を使ったり乾かしたりで、思った以上に時間が掛かります。「初めての金継ぎ」では全7回で作業を仕上げ、最後は全体の復習も行います。「後半の作業が進むにつれて、最初の作業を忘れてしまった!」「なんとなく記憶しているけれど、細かいニュアンスを忘れてしまった!」などなど、最終回で沢山の”?”を解消してください。

金曜日と土曜日のクラスは、若いのに大きな”うるし愛”を持ち、漆のアクセサリーの製作でも人気の梅澤さんに担当していただきます。

そして日曜日は、てならい堂の金継ぎを監修してくれているアマノさんが担当です。

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まずはこれくらいのシンプルな割れからがオススメ。

 「はじめての金継ぎ」では器の主な欠損である『割れ』と『欠け』の、2種類の作業を同時に行っていきます。

『割れ』 は、割れた状態のことです。 ぱっかりと二つに割れてしまったり、沢山の破片になってしまったり、 金継ぎをする上ではこの割れた破片がすべて残っている状態が必要です。 この破片を糊漆で接着していきます。

破片が多ければ多いほど接着の作業が難しく、1箇所でもずれてしまうと やり直しになってしまいます。 このため『初めての金継ぎ』では割れの破片を本体を含め3片までとしています。また3片以内でも、コップの持ち手や厚みの薄い器の割れは、糊漆をつける接着面が少なく教室内の回数では接着が難しい可能性があるため、対象外としています。

これまでも「このコップの持ち手を直したい!」「どうしてもバラバラに割れた器を直したいんです!」という熱い思いをお持ちの方にも、この条件でご納得いただいてきたのですが、みなさん一度やってみると、「やっぱり、いきなりあれを直すのは無茶だったね。」ということでご理解いただけています。ですので、どうか信じてください。笑

そうした複雑に割れてしまった器をお持ちの方は、金継ぎのやり方に一度慣れた後で、おうちで作業できる金継ぎキットもご用意していますので、ぜひ挑戦してみてください。仕上げも二回目の方がきれいにできる様になりますので。

また、器が大きければ、作業面積が増えますから、それだけ時間がかかります。初めての方は、やはり思うように作業を進めることが難しいので、サイズについても、直径15cm以内とさせていただいてます。また、漆がついた状態の器は重ねることが難しいため、サイズの制限は、保管場所の都合でもあります。

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「欠け」とはつまりこういうこと。器の破損で一番多いタイプですね。

 一方の『欠け』とは、欠けている状態(破片がない)のことです。欠けた部分を漆を使って、埋めて繕います。こちらも割れ同様に15cm以下の器を対象としています。

『割れ』も『欠け』もこちらで器を用意することが可能(有料)ですので、条件に合う器をお持ちでない方も、金継ぎをやってみたいという方は遠慮なくどうぞ。

なお、木製品、ガラス製品はそもそもの繕い方が異なり、「初めての金継ぎ」の趣旨からずれますのでこちらも、てならい堂の教室では取り扱いしておりません。

また会場については、コロナの影響のある現状、対策をしながらの開催となりますが、これまで開催してきました神楽坂の「てならい堂ひみつの小店」が小さく、密となりますので、落合にある染め工房「染めの里おちあい」を会場としてお借りします。

日頃は中に入れない染め屋の様子を横目に見ながらの教室も、なかなかオツではないでしょうか。工房内は広いので、しっかりとスペースを確保しながら、6名での開催です。

また金曜については吉祥寺の自然派カフェORIDOをお借り済ますが、こちらは少し狭いので、1回3名限定での開催とします。

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「染め屋」での金継ぎ教室ってのも他にはない機会かと思いますよ。

本物の金継ぎは、時間はかかりますが、その分きっと漆が生きていることを実感してもらえるはずです。そして何より、作業自体はシンプルですから、7回の教室を終えたときには、もう今後はいつでも自分で繕えるようになっているはず。”自分で直す”という選択肢が手に入ります。

金継ぎに興味のある初めてのみなさん、東京・落合または吉祥寺に集合ですよ。 

*2/20(土)16時までは、サポート会員先行申込み期間となります。

サポート会員お申込みはこちらから。

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教室では使用する道具はご用意いたしますが、別途先生に監修してもらった「金継ぎキット」もご用意しています。こちらがあれば、教室を終えた後もご自身でコツコツと続けていただくことができますし、またご自宅ですぐに復習したいという方にもおすすめです。在庫を切らしてしまうこともありますので、お早めにご注文くださいませ。

購入はこちら。https://www.tenaraido.jp/dogu/products/detail/34